麒麟がくる第三十七回「信長公と蘭奢待(らんじゃたい)」|大物が瞬殺されるドラマ

 

将軍・足利義昭は織田信長討伐の兵を挙げたが、朝倉氏、浅井氏、そして武田氏の援助を得られず、義昭は信長軍に捕らえられて二条城から追放されてしまった。

この回を含めて残り8話となった大河ドラマ『麒麟がくる』

スクリーン上には戦国史上を賑わす出来事が次々と起きていく。

今週もドラマの感想を見たまま、感じたまま言っちゃうよ!

 

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こんなことある? 観たいのはコレジャナイ!

正直、今回のドラマの視聴後は愕然として、困惑した。

筆者が「見たいなー」と思って楽しみにしていたシーンが全て見れなかったのだ。

全滅。

こんなことある?

信長のゴーマンはもうわかったから

おそらく今回のエピソードでは、力をつけた織田信長がますます傲慢になっていく様子を描きたかったのだ。

将軍義昭を追い出し、いい気になった信長は、義昭の代わりに「天正」の元号を決め、時の権力者だけが手にすることのできる香木こうぼく蘭奢待らんじゃたいを手に入れた。

これらは確かに信長の力を誇示する象徴的な出来事だけど、でもまぁそれだけじゃん? 

うーん。

「そんなヒマがあったら重要武将の死に様をもっと丁寧に描け」

今回は、これに尽きる。

ドラマ開始数分で武田信玄死亡の件

前回、「よっしゃ、武田信玄の西上作戦が観れる」と思ったら、戦闘シーンも一切なく信玄は徳川家康との三方ヶ原の戦いに勝利した。

そして今回は、なんと番組冒頭の数分で信玄が昇天

おいおい、期待を煽っておいて、こんなにあっさり殺す? 

石橋凌が信玄を演じる必要ありましたかね? 

力のある役者が濃い性格の役柄になろうとしているのに、視聴者にはそれになじむ時間も与えられないままキャラクターは瞬殺された。

めちゃめちゃ消化不良だ。

信玄の合戦の見せ場、病の予兆、死後の武田軍の混乱など何も無かった。

ただ、歴史につじつまを合わせるだけの「ドラマ上の処理」、それが信玄の死だった。

気が付いたら朝倉義景と山崎吉家が死んでいた件

武田信玄同様に容赦なく葬り去られたのは、朝倉義景山崎吉家よしいえだ。

まず、情報量が少なすぎ、一乗谷を襲われた朝倉義景のキケン具合がピンと来なかった。

義景がどんな思いでイトコの朝倉景鏡かげあきらを頼っていたか、その景鏡の裏切りのインパクトなど、あるはずのドラマは描かれなかった。

さらに、実際に剣術の達人でもある榎木孝明が演じる家老の山崎吉家も、殺陣たてや太刀さばきを見せることなくあっさり討死

彼らがこんな風にドラマから切り捨てられるなら、どうして越前編であれほど光秀と絡ませた? 

一度は光秀が世話になった人物と敵味方に分れて死んで行く哀しさを描かないなら、我々は戦国時代に何を学べばいい?

キツイことを言っているようだが、筆者の『麒麟がくる』のラストスパートへの期待があるからこそだとご理解いただきたい。

 

気になる3人


文句ばかりいってもアレなんで、気になった3人についての感想を。

三淵藤英の男気

本来、明智光秀の親友として近しく描かれていたのは弟の細川藤孝だが、ここ数回兄の三淵藤英がいい味を出している。

かつて彼は、将軍のためなら朝倉義景の愛息子・阿君丸くまぎみまるに毒を盛ることさえ厭わなかった男だ。

キンキラの着物を着て、どこか淡泊な人物と思ったが、ギリギリまで奉公衆として将軍に仕え続けた彼に男気を感じた。

ああ、彼も次回で死ぬ・・・。

ドラマの当初から関わった人物が死んで行くのを観るのはつらい。

でも、それをドラマで描いてくれなかったらもっとツライ。

せめて彼の最期は丁寧に描いて。

お願い。

坂本城の天守で光秀と話す藤英の顔を見ながらつくづく思った。

笑わない藤吉郎

秀吉こと木下藤吉郎が一層ギラギラしてきた。

「金ヶ崎の退き口」で光秀と一緒に殿を勤めた頃の必死の彼とは大違いだ。

もはや光秀に媚びる様子もない。

将軍を捕らえ自信満々の藤吉郎は、迷うことなく出世街道を駆け上っている。

目つきまで怖くなってきて、もう嫌な予感しかなせず、ちょっと嫌いだ。

藤吉郎の母・なか

摂津晴門が消えたというのに、またまた視聴者の我々の前に新たな鬼門が登場した。

藤吉郎の母ちゃんこと「何でも喋る女・なか」である。

この摂津晴門と同じイロモノ枠キャラクターの好き嫌いは分れるところだろう。

筆者的には摂津は嫌いじゃなかったが、ドラマも終盤に入り、彼女の登場に時間を割くなら、やっぱり武将たちの活躍をもっと取り上げて欲しいかな。

 

これ見て元気だそう!変わり兜

さて、ここでは武将の兜についてちょっとばかり。

今回、朝倉義景の被っていた派手な兜に注目した人もいることだろう。

彼の兜は変わり兜の一種栄螺形兜さざえなりかぶとだ。

そう、兜の頭を覆う部分がサザエでございまーす! 

丈夫な殻をもつサザエの防御力にあやかったデザインの兜である。

そういえば、明智左馬助はさりげなくウサギの耳がついた可愛い兜をかぶっていたし、藤吉郎の兜には、彼のアイコン・金のヒョウタンの前立てがついてたね。

武将たちの個性あふれる兜を見るチャンスもまだあるかもしれない。

合戦があれば、兜に注目しようと思っているのである。

 

麒麟がくる第三十七回「信長公と蘭奢待」

ついに朝倉義景や武田信玄が消えていった第三十七回。

信長が掴んだ権力に酔っている中、光秀の目がどことなく冷めていた。

今回の感想の簡単なまとめ

① 重要武将たちの死を丁寧に描いてほしかった

② 三淵藤英の男らしさ、秀吉の台頭に注目しよう

③ 摂津の後を継ぐキャラクターは藤吉郎の母・なか?

④ 武将の兜に注目してみよう

ペンパル将軍義昭はまだまだ手紙を書き散らし、さらなる信長包囲網が構築されていく。

信長も光秀もますます戦に忙しくなりそうだ!

 
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歴史ライター、商業コピーライター 愛媛生まれ大阪育ち。バンコク、ロンドンを経て現在マドリッド在住。日本史オタク。趣味は、日本史の中でまだよく知られていない素敵な人物を発掘すること。路上生活者や移民の観察、空想。よっぱらい師匠の言葉「漫画は文化」を深く信じている。 明石 白(@akashihaku)Twitter https://twitter.com/akashihaku