麒麟がくる第三十五回「義昭、まよいの中で」【あらすじ簡単まとめ】

 
 
※ネタバレあり

大河ドラマ麒麟きりんがくる』
 
第三十五話で描かれたのは、幕府政所まんどころ頭人・摂津晴門による光秀の暗殺計画。

それに伴い、葛藤を露わにする将軍・足利義昭の姿でした。

見るからに穏やかではありませんが、この事件は幕府を一新する大きなきっかけに。

悩める義昭に光秀が申し出たこととは…?
 
以下よりあらすじを辿りましょう!

 

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麒麟がくる(第三十五話)のあらすじ


1571年秋、光秀(演:長谷川博己)は比叡山での武功から、織田信長(演:染谷将太)に近江を司る大名に列せられ、坂本城建造の計画を進めます。

しかし栄誉とは裏腹に、その内心は複雑なものでした。

幕府と信長の板挟みにあう光秀

京の内政を巡り、足利義昭(演:滝藤賢一)の上洛以来、幕府と信長は覇権を争ってきました。

幕府は京を治める立場ではあるものの、信長は腐敗しきった幕府に内政を任せておけない。

ただ信長の政策は幕府を軽んじる面があり、こちらも少々問題がある。

いろいろ複雑ですよね…。

そして光秀は幕臣でありながら信長にも引き立てられているという、両者の板挟みにあう立場。
 
ゆえに幕府から危険と見なされ、

「近江に赴く際は人質として妻子を京に残していくように」

と、義昭から命じられていたのです。

もちろんこれは義昭の考えではなく、事実上、幕府を動かしている摂津晴門(演:片岡鶴太郎)によるもの。

義昭ひとりでは幕府は動かせず、古くから役人を束ねてきた摂津に頼らざるを得ない…。

言いなりになるしかないこの現状に、義昭も憤りを覚えるのでした。

摂津晴門の光秀暗殺計画

義昭が摂津の操り人形になっている、そんな状況はとある事件をきっかけに急展開を迎えます。

信長による幕府を差し置いた政策を実行する光秀に対し、摂津が暗殺を企てるのです。

事件は義昭の主宰する本国寺の茶会にて、摂津は招かれた光秀に刺客を構えます。

ところが、奉公衆・細川藤孝(演:眞島秀和)、三淵藤英(演:谷原章介)の援護を受けた光秀は、この襲撃に果敢に抵抗。

その場に居合わせた義昭に対し、摂津を始めとする古い役人を免職するよう説得します。

摂津の襲撃を目の当たりにした義昭はこれに同意し、兼ねてからの幕府の腐敗はすべて排除されることに。

こうして問題は万事解決!

…なんてことは当然ありません。

相容れない信長と義昭を取りもつため、光秀が取った行動は?

同じく天下太平を目指す幕府と信長が衝突を繰り返しているそもそもの原因は、信長と義昭が相容れない性分だからです。

信長は将軍を軽視し、なにより正親町天皇おおぎまちてんのう(演:坂東玉三郎)に喜んでもらえる内政を重んじます。

義昭が惨状に苦心した比叡山焼き討ちも天皇のため。

幕府を差し置いた内政を進めようとするのも天皇のため。

天皇の勅命により諸大名の協力を取り付けられた経緯で、その権威を思い知った信長は、もはや天皇に喜んでもらうことしか頭にないのです。

このままでは、摂津らを排除したところで、今度は信長が京の内政を好き勝手に動かし、将軍を主とした太平の世はまた遠ざかってしまう。

武士を束ねるのはあくまで将軍であり、天皇ではありませんからね。

光秀はこの現状を解決すべく、信長がそこまで取り入る正親町天皇とはいかなる人物かを探ろうとします。

そして旅芸人・伊呂波太夫いろはだゆう(演:尾野真千子)によって引き合わされた人物が、大納言・三条西実澄さんじょうにしさねずみ(演:石橋蓮司)。

実澄に気に入られた光秀は、ついに天皇の御前に…?

 

麒麟がくる(第三十五話)の見どころ

ここからは今回の見どころを詳しくみていきましょう!

幕府に対する藤吉郎の見立て

序盤、信長からの京の内政に関するお達しを届けに光秀の館へやってきた木下藤吉郎(演:佐々木蔵之介)。

兼ねてから幕府との対立が問題となっているところ、この内容がまたその関係性を悪化させるようなものとなっていました。

・京周辺の田畑から税を取り、それを寺や富裕層に貸し付ける。その利息分を公家衆の利益とせよ

・幕府に正親町天皇の妹から奪った御料地を返還させ、奪った者を処罰せよ

財政難に苦しむ公家衆を助けたい気持ちもわかるし、御料地を奪った件は幕府に非があります。

しかし、幕府の立場が不利になる内政を、いきなりこれだけ大胆に敢行されてはさすがに角が立ちますよね…。

光秀のそう懸念していたのですが、お達しを持ってきた藤吉郎は意にも介さない様子。

それもそのはず、藤吉郎は信長と同じく、幕府にもはや見切りをつけていたからです。

「わしは百姓の下働きや物売りをさせられていたため、公方さまや幕府がどれだけありがたいものかを知らずに育ちました。それゆえ、返って世がよう見えることがあります。幕府はそろそろ見切りどきでは?」

…なるほど。

「武家の棟梁」という将軍の大義名分から、武士は無条件に将軍をあがめますが、それはもはや形だけのもの。

百姓上がりの藤吉郎はもっと本質的な部分を見据えているということですね。

光秀は、将軍中心に世をまとめてこそ太平の世が実現されると反論していましたが…

これにもまた

「100年以上も内輪もめを続けている幕府を、建て直せますか?」

と、藤吉郎からは鋭い指摘。

たしかに信長のような新しい勢力を打ち立てた方が、話は早いのかもしれません。

ただそれでも、光秀の将軍への忠誠は絶対です。

改革派の織田家と、伝統を重んじる光秀。

やっぱりどうあがいても食い違っちゃうんですねえ…。

光秀の危機を救うため、駒が奔走!

さて、今作隋一の悪役、摂津晴門がついに光秀の暗殺を企てます。

この危機を救ったのが、義昭から寵愛されている医師助手・です。

針治療を受けに来た藤吉郎の母・なか(演:銀粉蝶)から

「信長の命で近江へ行くことになった光秀に、義昭が妻子を人質に置いていくよう命じた」

という話を聞き、義昭を問いただした駒。

すると義昭が吐露したのは、すべて摂津の言いなりで命じているという真実でした。

将軍でありながら幕府の実権は摂津に握られ、従うほかない。

しかし摂津の行う政治はどうも好きになれない…、頼みの綱である光秀は信長の命で近江へ行ってしまうし…。

義昭はそんな葛藤に苛まれていたのです。

幕府の役人のほとんどは摂津の配下のため、下手に反感を買えばそれこそ幕府が機能停止してしまいますからね。

「駒、哀れなわしをいっそ絞め殺してくれ」

と、頼むぐらい、義昭はこの状況に追い詰められていたようです。

そしてここで義昭が放ったのが、駒も耳を疑うような一言でした。

「摂津が十兵衛を斬りたいと言えば、ああそうかと言うほかあるまい」

そう、義昭は摂津が光秀の暗殺を企てていることも知っていたのですが、それすらどうすることもできずに黙認していたのです。

これを知った駒は大金を積み、旅芸人・伊呂波太夫に事態の解決を委ねるに至ります。

かつて

「わしは蟻じゃ」

といい、蟻が仲間と力を合わせれば大きな餌を運べるように、周囲と力を合わせれば大役もこなせると語った義昭。

皮肉にも、蟻であることが、いかんともしがたい事態を招いてしまったわけですね。

身を挺して義昭を説得した光秀

手はず通り本国寺の茶会にて、 光秀への刺客を待ち構えさせた摂津。

しかし光秀がその罠にかかる前に、駆け付けた人物がいました。

幕府奉公・細川藤孝です。

そう、駒から依頼を受けた太夫は藤孝を頼り、光秀を助けるために挙兵させていたのです。

前将軍・義輝に仕えていたころから、光秀とは格別の仲だった藤孝。

やっぱりピンチのときには頼りになりますね!

ただ…

「今日の茶会にはお出にならぬほうがよい。摂津晴門が貴殿を斬るつもりらしい。すぐ引き返されよ」

と、制止した藤孝に対し、光秀は

「ご厚意かたじけのうございまする。心して参ります」

と、引き返すどころか、敵地に乗り込んでいってしまいます。

もちろん、多勢を控えさせた摂津と真っ向勝負をするつもりはなく、目当ては敵地の奥に控えた義昭でした。

右腿に傷を受けながら、息も絶え絶え義昭のもとに辿り着いた光秀は、旧来の幕府を一新するべく、義昭にある説得を始めるのです。

3年前、本国寺で三好の一党の襲撃を受けた際、

「この都は穏やかでなければならん」

と、義昭は話していました。

その際、同じ志をもてたことをうれしく思ったと話すと、光秀はこう、義昭を促します。

光秀:「古きものを捨て去る、よい区切りではありませぬか?摂津殿や、幕府内の古き者たちを」

義昭:「捨て去ってどうする!信長が勝手気ままに京を治めるのを、黙って見ておれというのか!」

光秀:「私がそうならぬよう努めます!信長さまが道を外れるようなら、坂本城は直ちにお返しいたし、この二条城で公方さまをお守りいたす所存。

越前をでるとき、己に言い聞かせました。我ら武士は、将軍をお守りせねばと!」

光秀のこの身を挺した説得により、義昭は決意を固めることに。

そして奉公・三淵藤英を通じ、藤孝の兵を寺に入れるよう命じます。

「従わねば捕らえよ!政所の役を免ずる」

という義昭の言葉は、いつにない力強さをたたえていましたね。

三条西実澄も認めた光秀の秀才ぶり

摂津が政所の役を降ろされ、残る問題は義昭と信長の対立のみ。

光秀は信長の将軍軽視を解決すべく、信長が敬ってやまない正親町天皇とはどんな人物なのか、その素性を調べ始めます。

朝廷と関わりの深い近衛家の出身である伊呂波太夫を頼り、光秀が辿り着いたのは大納言・三条西実澄のもとでした。

三条西家は代々『古今和歌集』の解釈を伝授されてきた、由緒正しい歌人の名家。

案の定、実澄も高名な歌人であり、訪ねてきた光秀にこんな質問を投げかけます。

実澄:「万葉の歌詠みでは誰がお好きじゃ?」

光秀:「柿本人麻呂かきのもとひとまろに尽きると」

実澄:「何故?」

光秀:「国と帝、家と妻への思い。そのどちらも胸に響く歌と存じまする」

描かれていたのはここまでですが、以降も光秀は柿本の作品をスラスラと挙げてその魅力を語り、実澄も認めるほどの学を披露したようです。

で、肝心の正親町天皇に関しては、光秀が実澄のお気に入りと見るや

「折を見て連れてまいるがよい」

とのお達し。

こうして光秀は以前、

「私には雲の上の存在です」

と言っていた天皇に拝謁することとなるのです!
 

麒麟がくる(第三十五話)のまとめ

兼ねてから幕府の腐敗の元凶となっていた摂津晴門。

そして足利義昭は、その摂津の操り人形でいるしかないという葛藤を抱えていました。

光秀の捨て身の説得で今回、この大きな問題が解決されたわけですね。

それでも万事うまくはいかないのが戦国の世。

相も変わらず解決しない義昭と信長の関係性に、光秀は今後、どう振る舞っていくのでしょうか。

最後に今回のまとめです。
 

 
近江の大名となる光秀に対し、人質として京に妻子を置いていくよう命じた義昭。しかしそれは光秀を敵とみなす摂津晴門の差し金だった。義昭も、摂津の言いなりになるしかない現状に憤りを感じていた。

信長に従い、幕府を差し置いた内政を行う光秀に対し、摂津が暗殺を計画する。これに対し光秀は、細川藤孝や三淵藤英の協力を得、言いなりになっていた義昭を説得。摂津らが免職され、幕府の腐敗が排除されることに。

信長の将軍軽視を解決するべく、正親町天皇の素性を調べ始めた光秀。伊呂波太夫から大納言・三条西実澄を紹介され、持ち前の秀才ぶりでお気に入りに。天皇への拝謁も!?  
 

さて、次週は…武田信玄を迎え入れ、義昭が信長を討つ!?

この状況を受け、光秀はどちらにつくのか?
 
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