麒麟がくる第二十九回「摂津晴門の計略」【あらすじ簡単まとめ】

 

※ネタバレあり

大河ドラマ麒麟きりんがくる』

第二十九話で描かれたのは、幕府の政所まんどころをまとめる摂津晴門せっつはるかどによる、数々の悪事。

湯水のごとく湧き出てくる不正に、幕臣として対峙する光秀の姿が描かれます。

幕府の本来あるべき姿と、現状のギャップとはいかなるものか…。

以下よりあらすじを辿っていきましょう!

 

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麒麟がくる(第二十九話)のあらすじ

1569年、織田信長(演:染谷将太)は将軍・足利義昭(演:滝藤賢一)の居城となる二条城の築城を開始。

各地から人材や物資を集め、2ヶ月の短期間で城を完成させる急務を成そうとしていました。

そのため出来合いのものを使わざるを得ない面もあり、近隣の寺社からふすまなどの内装品を集めさせていたのですが…

この流れに目をつけた、幕府政所のまとめ役・摂津晴門(演:片岡鶴太郎)は、築城のために差し出した品々の返納を迫るよう、寺社の者たちを仕向けます。

義昭はそんな寺社からの懇願を無視できず、信長の目を盗んで少しずつ寺社の品々を返すことを約束することに…。

しかしこれは返納金を横領しようという摂津の策略でした。

このほか、今回は摂津による幕府内の腐敗が次々と浮き彫りになってきます。

・朝廷の二条良晴(演:小藪千豊)と通じ、領地を得るという私欲のために前関白・近衛前久このえさきひさ(演:本郷奏多)を追い出す

・光秀(演:長谷川博己)の家族が京で暮らしやすいようにと与えた領地が幕府の横領地だった

などなど。

こうした内情に、

「幕府は本来、与えられたみかど(天皇)の守護という役目を忘れている」

と、近衛前久や、公家衆の側で育った旅芸人・伊呂波太夫いろはだゆう(演:尾野真千子)は憂い、幕府の改変を成せる望みをかけ、光秀を頼ります。

崩壊したままの御所の塀と、完成した二条城の立派な塀。

ふたつを前にした光秀は何を思うのでしょうか…。

 

麒麟がくる(第二十九話)の見どころ

ここからは今回の見どころを詳しく辿ってみましょう!

摂津晴門と公家衆、寺社の癒着と腐敗

二条城築城のため、近隣の寺社から内装品を集めていた信長。

そのやり方には幕府奉公・細川藤孝(演:眞島秀和)も

「いささかやりすぎのような気もする。幕府のなかには、信長さまは将軍の名を借りて京の金目のものをかき集めていると陰口をたたく者もいるそうだ」

と、不安をもらすほど。

ここに目をつけた摂津晴門は、寺社に内装品の返納を願い出るよう仕向け、返納金の横領を企むわけです。

ただ信長に上洛を助けてもらった恩がある義昭のこと、信長の意に反した返納を簡単には認めません。

そこで義昭に揺さぶりをかけようと、摂津が言い放ったのがこんな一言。

「このままでは都中の寺社が織田さまを恨み、ひいては城の主たる公方さまに恨みの矢を向けましょう」

…白々しいったらありません。

これを受けて義昭は渋々、内装品の返納を約束することになります。

返納金を懐に収める摂津のしたり顔ときたら…。

これをはじめとし、今回は幕府内の腐敗が次々と明らかになっていきます。

京を追われた近衛前久

義昭と対立した前将軍・足利義栄よしひでを将軍に推したことで反逆者とされ、京を追われる身になってしまった前関白・近衛前久

今回は光秀に幕府の改変を訴えるべく、旅芸人に扮した姿で密かに京へと戻ってきていました。

なぜ、朝廷を追われた前久が幕府の改変を訴えるのか?

それは彼が追われる身となったことにも、摂津が関係しているからです。

兼ねてから近衛家が関白の座にあることが気に食わなかった朝廷の二条良晴は、義昭が将軍となったことで、ほかの者を将軍に推した前久を悪者扱いできるように。

その機を狙って摂津たちと手を組み、幕府の武力を武器に前久を追い出したのです。

二条は近衛家の領地を手に入れることができ、摂津もそのおこぼれにあずかれるという魂胆ですね。

このように私利私欲に溺れる幕府の腐敗を伝えるため、そしてそれを変えることができるのは、将軍を抱えて上洛を果たした織田信長であると光秀に伝えるべく、前久は京へ姿を現したのです。

ふたりを引き合わせた伊呂波太夫の意図は、光秀が義昭と信長の両方に口利きができ、幕府の改変を訴えるには適任と捉えたことからでした。

しかしそれだけではなく、光秀は何が世のためになるか見定めて行動できる人物だと、太夫は感じ取っていたのではないでしょうか。

横領地を掴まされる光秀

摂津の悪事の火の粉は、光秀の身にも直接降りかかることになります。

前回、京に妻や子を住ませようと思っていることを義昭に伝えた光秀。

その折、義昭は

「摂津に命じて良い領地を用意させる」

と言っていました。

約束通り、義昭は摂津に光秀の家族を住まわせるための領地を用意させたのですが…

摂津が用意した東寺八幡宮の領地は、なんと幕府が横領したもの

その訴えが光秀に向けられてしまうことになるのです。

将軍の側近が横領の汚名を着せられるようなことがあれば、幕府の信用に大きく関わります。

細川藤孝からこのことを聞きつけた光秀は怒り、摂津のもとへ。

「誰が横領した土地なのか、政所がいかにして手に入れたのか教えていただきたい」

と、迫ります。

しかし摂津は

「山城の国は広うございます。八幡宮がどこにいかほどの領地をもっていて、誰がどこを横領したかいちいち存じておりませぬ」

と、のらりくらり。

挙句

「この政所には山ほどこのような訴えは参っております。さほど気になさるには及ばぬと申しておるのでございます」

「寺やお宮の領地などは、武士が長年守ってやってきたもの。その謝礼代わりにいささかの土地を日々の用の足しにするのは当たり前のことではありませぬか」

などと、幕府が寺社の領地を横領するのは当たり前とでもいうかのような言い分を並べ立てます。

正義感の強い光秀のこと、この惨状を見過ごすはずもなく

「幕府内に不正があるならそれを処断し、正すのが私の役目」

と、摂津に横領の詳細と当事者の処罰を詮議することを要求。

「よろしうございます。長々とした詮議になりましょうな」

と、摂津はこれにもまた含みを持たせた言い方をしていましたが、横領の詮議においても、光秀を貶めるような策略を構えているのでしょうか…。

帝(天皇)を守りし幕府の役目はどこへ?

以上のように、摂津晴門を巡る幕府の腐敗が次々と明るみに出た今回、さまざまな主要人物たちがこの現状を憂いています。

・近衛前久…「今の幕府は己の利しか頭にない。天下をにらみ、天下のために働く者がおらぬ」

・伊呂波太夫…「今の帝のひいおじい様も、崩御されてもお弔いの費用がなく、ふたつき放っておかれたと申します。幕府は手も差し伸べず、見てみぬ振りをした」

・織田信長…「わしの父は帝の御所の塀を直すために4千貫もの大金を送った。都に来たが、わしはまだその塀を見たことがない」

という具合。

特に信長のいう御所の塀は崩壊したままで、子どもが勝手に出入りしていたずらするような有様です。

その大金も、まさか幕府によって横領されていたというのでしょうか…?

帝を守るために将軍がいて、その下に仕える幕府がある。

しかし幕府は帝の困りごとに手を差し伸べず、帝に行きわたるはずの金銭も自分たちの手元に留めてしまっている。

幕府の存在意義とはいったい…。

光秀が幕臣となったことで、ここからどうこの腐敗が正されていくのか、しっかり見守りたいですね。

慈悲深き義昭と駒の計画

新たな幕府の成立に伴い、浮かんでくるのは不安要素ばかり。

かと思えば、今回も足利義昭の慈悲深さにほっこりとさせられるシーンがありました。

前回、医師助手の(演:門脇麦)と、大和で僧侶をしていたとき以来の再会を果たし、城へ招く約束をした義昭。

今回はその約束通りに、駒が義昭の居城へやってきます。

その際義昭は、京に新しく設けようと考えている施設について、駒に話をします。

義昭が作りたいと思っているのは

・重い病の者の療養を行う「施薬処せやくじょ

・貧しい者が休息を取れる「悲田処ひでんじょ

のふたつ。

どちらも、どんな身分の者でも入れるようにしたいと義昭は語ります。

つまり貧しくて治療が受けられない人や、生活に困っている人たちの保護施設を建てたいということですね。

義昭は大和で僧侶をしていたときにも、そういった施設を建てたいと考えていたものの、一介の僧侶ではなかなか立ち行かない部分があったようです。

将軍となった今なら、その施設を建てるための領地も、命じれば手に入る。

嬉しそうに話す義昭の純粋な人柄に癒されます。

しかしそういった施設をつくる上で関門となるのは、やはりお金の問題です。

建物を建てるのにも、世話をする人を雇うのにもお金がかかりますが、今の幕府にはとにかくお金がない…。

そこで案を出したのが駒でした。

いきなりふたつを同時に建てるのではなく、まずは悲田処をひとつ建てて、小さくはじめるのはどうかと駒はいいます。

ただ建物がひとつになったとしても、やはり1千貫ほどの費用は必要。

駒はその費用を、自分の商売で工面しようと考えるのです。

京ですっかり評判になっている駒の丸薬で貯まったお金は、すでに二百貫ほどの額になっていました。

これに加え、堺の豪商・今井宗久(演:陣内孝則)から

「仕事場を広いところに移して、職人の人数を増やせば今の5倍ぐらいは商いがしやすくなる」

と助言を受けていたことから、1千貫ほどなら、やり方次第で用意できそうだと駒は考えたのです。

庶民の駒が、将軍が夢見る保護施設の建立を手伝う。

なんだか夢のまた夢のような話ですが、貧しい人々を救いたいというそれぞれの想いから惹かれ合った義昭と駒に、身分の差など関係ないのかもしれません。

光秀vs幕府の腐敗という本筋とは別に、こうして始まった義昭と駒のプロジェクト

ふたりの想いがどんな形で実現されていくのか、楽しみですね。

また…

駒が貯まったお金を確認しようとした際、東庵先生(演:堺正章)が賭け事の元手にしようとこっそりお金を持ち出そうとするところに出くわし、先生をしかりつけるシーンも。

こういうやり取りも相変わらずで和みます。

 

麒麟がくる(第二十九話)のまとめ

寺社からの返納金の横領にはじまり、挙げ出せばキリがないほどの摂津晴門の悪事。

そんな幕府の内情や、おざなりにされている帝の状況を知った光秀は、ここからどのように組織改変を行っていくのでしょう。

最後に今回のまとめです。

信長が寺社から内装品を集めていることに目をつけ、寺社側に返納の訴えを願い出るよう仕向けた摂津晴門。(返納金を横領するため)

近衛家をよく思わない二条良晴と結託し、近衛前久を京から追いやった摂津。(二条が手に入れた近衛家の領地のおこぼれをもらうため)

横領した領地を光秀に与え、汚名を着せようとした摂津。光秀は事の詳細を明らかにするべく、詮議の申し立てを行う。幕府内で常習化した不正を正すことはできるのか?

将軍となった義昭は、治療を受けられない者や貧しい者の保護施設の建立を夢見る。共感した駒とのプロジェクトがスタート?

さて、次週は三好家と手を結んだ越前・朝倉義景と、両者に狙われる織田信長の対決が描かれます。

そもそも三好・朝倉の結託にしても摂津が裏で手ぐすねを引いたもの。

信長には、いたるところで足を引っ張ろうとしてくる摂津にいっぱい食わしてやってほしいところです。

 
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