※ネタバレあり
大河ドラマ『麒麟がくる』
第二十話で描かれたのは、着々と開戦へ向かう「桶狭間の戦い」の一幕。
今川の大軍を前に、窮地に立たされる信長に、光秀はある策を託します。
鍵を握るのは三河の当主・松平元康のようですが…。
麒麟がくるのその他の回のあらすじ、感想はこちらをどうぞ。
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麒麟がくる(第二十話)のあらすじ
明日放送!
5月31日(日)
第20回「家康への文」〈トリセツ〉公開中!
[総合] 夜8時
・麒麟MAP
[BSP] 午後6時
[BS4K] 午前9時/夜8時#麒麟がくる #公式_麒麟トリセツhttps://t.co/96LHxshEgF— 【公式】大河ドラマ「麒麟がくる」毎週日曜放送 (@nhk_kirin) May 30, 2020
1560年、尾張の隣国・三河を手中に収め、尾張は大高城・鳴海城に拠点を固めた今川義元(演:片岡愛之助)は、2万5千の軍勢を率い、織田信長(演:染谷将太)を討たんと尾張への侵攻を進めます。
対する織田方の兵力は3千、圧倒的な劣勢のなか戦が幕を開けようとしていました。
これを受けた光秀(演:長谷川博己)は信長の身を案じ、従弟の左馬之助(演:間宮祥太郎)を尾張へと遣いに出します。
そこで得たのは、今川家の人質になっている松平元康(演:風間俊介)が今川勢の先鋒に命じられたという話でした。
すると元康の母・於大(演:松本若菜)と伯父・水野元信(演:横田栄司)が織田方の味方にいることに気付いた光秀は、ふたりに元康を制止させる策を帰蝶(演:川口春奈)に託します。
こうして帰蝶と共に熱田を訪れた信長に促される形で、於大は元康へ文を送ることに。
家臣の菊丸によって届けられた文に、元康は心動かされる様子を見せますが…。
麒麟がくる(第二十話)の見どころ
続いて今回の見どころを振り返っていきましょう!
今川義元の疑念
「元康が信頼できる男かを東庵先生に聞くシーン。雪斎亡きあと、誰かに背中を押してほしかったのでしょう。そのシーンで想定外だったのは猫ちゃん!セリフはないはずですが、元気よく会話に参加していました。よって、後半は自由に動いてもらうことになりました(笑)」(片岡愛之助)#麒麟がくる pic.twitter.com/e52EB9VDLd
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今回の戦の鍵を握っているのは、今川勢の先鋒に命じられた松平元康。
後半、信長は彼を味方に引き入れることで形成を逆転させようとするのですが、義元は元康に対して序盤から裏切りの疑いをかけていましたね…勘が鋭い。
問題の場面は、医師の望月東庵(演:堺正章)が駿府城に呼び寄せられたシーン。
戦を控えた義元は、針治療がしたいという口上で東庵を城へ招きます。
しかし本題は治療よりも、元康と懇意にしていた東庵への聞き込みでしょう。
「元康こそ、三河の武士の棟梁にふさわしき器じゃとワシは見ておる。ただ…元康が尾張へ寝返れば我が身が危うい。信ずるに足る若者と思うが…どうじゃ」
と、義元は元康の力を認め、だからこそ敵に回しては厄介だという見解を覗かせます。
元康は味方とはいえ、あくまで人質の身。
そのうえ母親は織田方の人間とあって、危うい存在だと睨んでいたのでしょうね。
これに対して東庵は
「元康様は裏表のないお方。殿がご案じになるようなお方ではないと存じます」
と答えていましたが…。
尾張を目指す光秀
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越前で子どもたちに読み書きを教え、浪人として暮らしていた光秀でしたが、その生活にも陰りが見え始めます。
尾張へ遣いに向かった左馬之助が戻った折、光秀の妻・熙子(演:木村文乃)が腹ごしらえに湯漬けを用意しようとするのですが、米が底をついてしまったとのこと。
なんとか住まいは与えられているものの、光秀や左馬之助の稼ぎは少ないようです。
これを受けて光秀は大名の朝倉家から職をもらおうと、越前の国衆に鉄砲の腕前を披露しに向かいます。
しかし…肝心の朝倉義景(演:ユースケ・サンタマリア)は客人との蹴鞠に夢中で、光秀など眼中にない様子。
これを見た光秀は
「なにが蹴鞠じゃ」
と朝倉家に愛想をつかし、左馬之助と共に尾張を目指すことを決意します。
…ここで朝倉家との縁も切れてしまうのでしょうか。
桶狭間の戦いにおいて、光秀はどんな活躍を見せるのか…史実にない描写だけに楽しみですね。
於大から元康への文
「初登場です。が、ドラマの中で元康(竹千代)はすでに生きてきました。幼かった竹千代がここまで成長した。それは同時に、劇中でそれだけの歳月が流れたということであり、ここからまた物語は大きくうねりはじめます」(風間俊介)#麒麟がくる
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光秀が元康の母・於大と伯父・水野元信を頼ることを思いついたのは、元康がまだ織田方の人質だったころ、幼き彼とやり取りしたことを覚えていたからです。
第四回の「尾張潜入指令」の回にて、母親に会うため、城を連れだしてくれと元康が光秀に頼むシーンがありましたよね。
母親に会えないことに、元康が長年苦心していることを知っているからこそ、ひらめいた策だといえます。
光秀から策を託された帰蝶は、於大と元信に話をつけるため、信長と共に熱田へと向かうことに。
この場面、帰蝶に
「誰に知恵をつけられた?」
としきりに尋ねる信長が印象的でしたね。
光秀の策だと察しはついているのですが…。
信長のうれしそうな表情に、光秀への信頼が築かれていっていることが垣間見えます。
信長が訪ねると於大はすでに話の流れを察しており、早速元康への文を届けることに。
文を持ち、元康の元へ走ったのは菊丸。
文にはこう、記されていました。
「この戦は勝っても負けても、よきことは何もない。互いが傷つくばかり…戦から身を引きなされ。母はひたすら元康殿に会いたい。穏やかに、何事もなく、ほかに何も望まぬ」
…続いて菊丸もこう言います。
「私は…この日のために、殿にお仕えしてまいりました。なにとぞ、今川をお討ちください。三河を…再び三河の者に戻していただきとうございます。どうか」
長年、農民や薬屋のフリをして元康に仕えてきた彼の言葉は、今回隋一、切実に響いた気がしました。
…さて、元康はどんな答えを出すのでしょうか。
麒麟がくる(第二十話)のまとめ
史実では圧倒的な劣勢をひっくり返した信長の武勇伝として語られる桶狭間の戦い。
しかし今作ではそのような一人勝ちではなく、松平元康がキーパーソンになっていましたね。
光秀がどのようにこの戦に関わっていくのかも、気になるところです。
最後に今回のまとめをしておきましょう。
① 勘の鋭い今川義元。元康が裏切る可能性に序盤から気付いていた。
② 平和ボケしている朝倉家に愛想をつかした光秀。尾張へ向かい何を成すのか?
③ 光秀の策により母・於大から元康へ届けられた文と、菊丸の切実な願い。元康はどう動く?
元康は結局どう動いたのか、勝利の先に信長は何を見据えるのか…これまた目が離せない回になりそうです。
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