武田信玄が「一生懸命」の大切さを説いた名言とは?

 

戦国時代、力を持つ大名がひしめく中、

ひと際存在感を放っていた武将

武田信玄

毘沙門天の化身とも恐れられた、上杉謙信との戦いぶりは有名ですが、

後に天下統一を果たす徳川家康を、三方ヶ原において完膚なきまでに敗北させてもいます。

軍隊を鉄砲という近代兵器で武装し、一気に勢力を伸長させていた織田信長も、

武田信玄のことは一目置いていて、恐れていたようです。

果たして武田信玄が同時代の武将に、ここまで恐れられたのは、いったいなぜだったのでしょうか?

その強さの秘訣を考えるとき、信玄が残したといわれる、ある名言が思い浮かんできます。

 

「人」の大切さを思想の根幹にした武田信玄

武田信玄

武田信玄
出典:Wikipedia

信玄
人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり

武田信玄の名言として、まず思い浮かぶのは、この一節ではないでしょうか。

「心から信頼のできる「人」が集まることで発揮される力は、どんな深い堀よりも、高い石垣よりも威力を持ち、強固な城に匹敵する」

とした言葉です。

そして、

「その信頼を築き上げるには、情けをかけ、あだをなすことはしてはならない」

と説いています。

「武田二十四将」と呼称される優れた家臣団は、

武田信玄が信頼によって築き上げた、人による城と言えるのではないでしょうか。

 

信頼を得るための心構え

武田二十四将
出典:Wikipedia

人心を掌握し、信頼を得るというのは、組織のトップリーダーにとっては必須のことといえます。

果たして、人の信頼というのはどのようにして培われていくものなのでしょうか。

人は、何か特別なことをされたからといって相手を信頼するのではなく、

何気ない日々の言動から、その人物の人となりを感じ取って、信頼に値するかどうかを判断していくものです。

武田信玄の日々の行動指針は、信玄が言ったとされる次の言葉に表れています。

武田信玄
一生懸命だと知恵が出る。

中途半端だと愚痴が出る。

いい加減だと言い訳が出る。

「物事に一生懸命に取り組んでいると、

困難にぶつかったときや苦境に陥った時に、知恵がわいてくるものである。」

「中途半端に取り組んでいると、とかく誰かのせいにしたり、

時流のせいにしたりして、愚痴が口をついて出てくるものである。」

「いい加減に取り組んでいると、

そもそもの根本が欠けているので、言い訳しか出てこないものである。」

おっしゃるとおり。

容易に理解でき、心に響く言葉です。

このような行動指針を基本にした、日々の何気ない積み重ねがあったからこそ、

戦時にも揺るがない家臣からの信頼を獲得することができたといえるのではないでしょうか。

 

きょうのまとめ

同時代の武将たちが一目置いて、

恐れていた武田信玄の強さの秘密は、次のようにまとめることができるでしょう。

① 国造りの根本となる「人」を最も大切にする

② 信頼関係で結ばれた強固な集団をつくる

③ 人の信頼を得るために日々の言動から自分を律する

「一生懸命」の大切さを説き、自ら行動したからこそ、

武田信玄の強さがあったといえるのではないでしょうか。

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