武田信玄といえば「風林火山」その意味は?

 

武田信玄と言えば

「風林火山」

という言葉を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?

風林火山とは武田信玄が用いた軍旗に記された、

「疾如風、徐如林、侵掠如火、不動如山」という文章を、略記したものです。

今回はこの風林火山が意味するところと、

なぜ武田信玄がこの文章を軍旗に用いたのかを見ていきたいと思います。

 

風林火山とは

はやきこと風の如く

しずかなること林の如く

侵掠しんりゃくすること火の如く

動かざること山の如し

リズム感もあって、一度聞くと記憶に残りやすいこの文章は、もともと「孫子」という兵法書に記されているものです。

そこから抜粋・引用して、信玄は自軍の旗指物に入れる言葉として用いました。

兵法書としては最も知名度が高い孫子という名は、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

理解を深めるためにも、簡単にこの孫子という書物についてみていきましょう。

孫子の兵法

中国が春秋時代と呼ばれている時期に、「孫武」という卓越した兵法家が現れました。

「孫子」は、この孫武という人物によって記されたといわれています。

紀元前500年頃のものなので、武田信玄の時代から、約2000年も前ということになります。

古代中国では、戦の勝敗は人知を超えた天運によって左右されると信じられていました。

孫武はここに、革命を起こします。

孫武
戦の勝敗は、戦略によって人為的に左右することができる

と唱えたのです。

そして孫武は、実際にその理論を実戦において駆使し、驚異的な戦果を挙げていきます。

後世に大きな影響を与えることになる、孫子の兵法。

武田信玄もその一人ということができるでしょう。

 

風林火山の意味するところ

武田信玄の生きた戦国時代は、大名同士が覇権を争い、

大規模な戦闘を行っていたため、兵を組織的に動かしていけるかどうかは、大きな問題でした。

それゆえ信玄は、この孫子の兵法を取り入れ自軍の用兵に利用していたのです。

疾如風

はやきこと風の如く」

行軍するとき、最も尊ばれるのはスピードです。

いざ動くときは、疾風のように迅速に動き、先手を取ることの重要性を述べた一文。

徐如林

しずかなること林の如く」

時に軍は、林のように静まり返り、敵に気づかれないようにすることも大切です。

気付かれずに息をひそめ、最も有利なタイミングをうかがうことの重要性を述べた一文。

侵掠如火

侵掠しんりゃくすること火の如く」

敵に攻めかかるときは、火が燃え広がるような勢いで行います。

好機を捉え、一気呵成に攻め込んでいき、形成を我がものとする重要性を述べた一文。

不動如山

「動かざること山の如し」

敵の挑発や陽動作戦に惑わされることなく、どっしり構えることも大切です。

不用意に動かず、山のようにどっしりと構えていることの重要性を述べた一文。

 

きょうのまとめ

武田信玄の用いた「風林火山」という言葉は、どういうものだったのかをまとめてみます。

① 古代中国の兵法家「孫武」の記した『孫子』から抜粋・引用したもの。

② 用兵における極意が書かれている。

孫子の兵法において最上の策は、「戦わずして勝つ」こととされています。

内部工作など戦う前にあらゆる手を尽くし、

戦意を喪失させてしまうことこそが、人命を損なうことのない最上の策ということです。

武田信玄も、この考えを取り入れ、事前の策を怠らなかったと言われています。

信玄が強かった理由は、「勝つべくして勝つ」を実践し、

用兵において風林火山を体現していたからなのでしょう。

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