古代の宗教戦争!蘇我馬子vs物部守屋

 

古代の日本では、大陸から伝えられた仏教を巡って、

国中を揺るがす争いが起きていました。

その中心人物となったのが、

蘇我馬子そがのうまこ物部守屋もののべのもりやです。

崇仏派すうぶつはの蘇我馬子と排仏派はいぶつはの物部守屋が

どのような争いを繰り広げたのかを、今回は説明します。

 

蘇我と物部、対立の背景

日本では古来より、日本固有の神々を崇めてきましたが、

552年、に百済くだら(現在の韓国の一部)から仏像と経文が送られます。

当時の天皇だった欽明きんめい天皇は

重臣達に仏教をどう扱うべきか尋ねました。

物部氏の物部尾輿もののべのおこしは、他国の神を崇めることで、

古くからの日本の神々の怒りを買う、と反対します。

一方、蘇我氏の蘇我稲目そがのいなめは他の国では仏教を取り入れているのに、

わが国だけ遅れをとるわけにはいかないと、受け入れる立場をとりました。

ここから、蘇我氏と物部氏の仏教を巡る争いが始まります。

この争いは、次代の蘇我馬子と物部守屋に受け継がれることになりました。

 

蘇我馬子と物部守屋はどんな人物?

蘇我馬子

蘇我稲目の息子。

50年以上にわたり大臣おおおみを務め、後に続く蘇我氏の繁栄を気付きます。

当時、蘇我氏は勢力を誇っていたものの朝廷内では、新興勢力でした。

蘇我馬子は仏教の力をバックにつけることで、蘇我氏の権威を高めたいと考えていました。

物部守屋

蘇我馬子の政敵で、大臣に並ぶ地位の大連おおむらじとして政治に携わりました。

物部氏は神話の時代から天皇に仕える、神道を司る由緒正しい家系でした。

父親の物部尾輿に引き続き、守屋は排仏主義を唱え、蘇我馬子と対立します。

 

仏教をめぐる、馬子vs守屋の争い

それでは蘇我馬子と物部守屋の争いをみていきましょう。

仏教と疫病

仏教が伝えられた当時、疫病が大流行しました。

物部守屋は、

「蘇我氏が仏教を取り入れて、古くからの神々を粗末に扱っているのが原因」であると敏達びだつ天皇に進言します。

天皇はこれを認め、「仏教を禁止する」ように命じました。

物部守屋は仏寺や仏像を焼き払い、尼を裸にして鞭で打つなど破壊行為を行いました。

しかし、疫病が治まらなかったため、

蘇我馬子は敏達天皇に仏法をまつる許可を願い、蘇我氏の「私的な信仰に限り許される」ことになりました。

穴穂部皇子の殺害

蘇我馬子と物部守屋の争いはますます激しくなり、

皇位を巡る争いに発展します。

敏達天皇の死後、蘇我馬子が推す用明ようめい天皇が即位します。

用明天皇の即位に不満を抱いていた穴穂部皇子あなほべのみこは、物部守屋と手を結ぶようになりました。

用明天皇が病気で亡くなると、物部守屋は穴穂部皇子を皇位に就けようとします。

しかし敏達天皇の皇后である炊屋姫かしきやひめ(後の推古天皇)と手を結んだ蘇我馬子によって、穴穂部皇子は殺害されてしまいます。

これによって、物部氏は後ろ盾を失うことになりました。

丁未の乱

587年、ついに蘇我馬子は皇族や他の豪族を結集して、

物部守屋に攻め入りました。

これを丁未の乱ていびのらんとよびます。

軍事に強い物部氏は健闘しましたが、

総大将の物部守屋が殺害されたことをきっかけに崩壊、敗北を喫します。

この争いによって、物部氏は滅亡しました。

一方、丁未の乱に勝利した蘇我氏はますます権勢を強めます。

その後蘇我馬子は、推古天皇の甥である聖徳太子と協力して政治を行い、

仏教を国内に広めていくことになります。

 

きょうのまとめ

蘇我馬子と物部守屋の争いを紹介しました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

簡単にまとめると

① 欽明天皇の時代に大陸から仏教が伝えられた

② 蘇我馬子は崇仏派 物部守屋は排仏派として争った

③ 蘇我馬子と物部守屋は皇位を巡って争うようになる

④ 丁未の乱が起こり、物部氏は滅亡した

⑤ 勝利した蘇我馬子は聖徳太子と協力して仏教を広めた

神道派の物部氏は滅亡しましたが、その後、神道自体は迫害されることなく、

神仏習合として仏教と融合していきます。

これは、日本独特で、海外からみると不思議な文化にうつるそうです。

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