最澄が日本で初めて贈られた大師号とは?

 

毎年、関東の初詣参拝者数では上位にランクインする川崎大師。

神奈川県川崎市にある寺院ですが、正式な名称は「金剛山金乗院平間寺(へいけんじ)」といいます。

では、なぜ川崎大師というのでしょうか。

今回は日本人に馴染みがあるけれども、実はよくわかっていない人も多い「大師」について紹介していきます。

 

大師とは?

空海

川崎大師は真言宗智山(ちさん)派のお寺です。

真言宗といえば、空海が開いた宗派でしたね。

空海は弘法大師(こうぼうだいし)とも呼ばれています。

そうです、金剛山金乗院平間寺を川崎大師と呼ぶ理由は空海にあったのです。

 

じゃあ、そもそも大師って何? という疑問が浮かんできたと思います。

大師とは偉大な僧に贈られる尊称のこと。

もちろん勝手に名乗ることはできず、日本では朝廷(皇室)から賜ります。

本人の死後に贈られるので、諡号(しごう)や諡(おくりな)とも言われます。

【例】大師の諡号が贈られた。

 

空海に弘法大師の諡号が下賜されたのは、921年のこと。

そして「大師様」といえば、空海を指すようになりました。

ですが、ちょっと待ってください。

空海の他にも、大師を贈られた人はたくさんいるんですよ。

 

日本初の大師号は最澄と円仁に贈られた

最澄

日本で初めて大師号の諡号が贈られたのは、空海ではなく、天台宗の最澄円仁です。

最澄の大師号は伝教大師(でんぎょうだいし)、円仁は慈覚大師(じかくだいし)といいます。

しっ、知らない……。

 

いくつもの華やかな伝説に彩られた空海に比べたら、お二人は地味と言わざるを得ません。

ですが、この記事を読んだあなただけでも覚えておいてください。

日本で初めて大師号をもらったのは、最澄と円仁なんだよって。

 

【参考】大師号を贈られた僧(2018年9月現在)

宗派 名前 大師号 備考
天台宗 最澄 伝教大師 日本天台宗の開祖
円仁 慈覚大師 台密の実質的な大成者
良源 慈慧(じえ)大師 天台宗中興の祖
円珍 智証(ちしょう)大師 天台宗寺門派の開祖
真盛(しんせい) 慈摂(じしょう)大師 天台真盛宗の開祖
天海(てんかい) 慈眼(じげん)大師 徳川家康から家光まで仕えた
真言宗 空海 弘法大師 真言宗の開祖
実慧(じちえ・じつえ) 道興大師 空海の高弟
真雅(しんが) 法光大師 空海の高弟であり実弟
益信(やくしん) 本覚大師 真言宗広沢流の祖
聖宝(せいほう) 理源(りげん)大師 真言修験道中興の祖・真言宗小野流の祖
覚鑁(かくばん) 興教(こうきょう)大師 新義真言宗の開祖
俊芿(しゅんじょう) 月輪(がちりん)大師 京都泉涌寺(せんにゅうじ)を開山
融通念仏宗 良忍 聖応(しょうおう)大師 融通念仏宗の祖
浄土宗 法然(ほうねん) 円光大師など8つ 浄土宗の開祖
浄土真宗 親鸞(しんらん) 見真(けんしん)大師 浄土真宗の開祖
蓮如(れんにょ) 慧燈(えとう)大師 浄土真宗中興の祖
時宗 一遍 証誠(しょうじょう)大師 時宗の開祖
臨済宗 関山慧玄(かんざんえげん) 無相(むそう)大師 京都・妙心寺を開山
授翁宗弼(じゅおうそうひつ) 微妙(みみょう)大師 妙心寺第2世
無文元選(むもんげんせん) 円明(えんみょう)大師 後醍醐天皇の皇子
曹洞宗 道元 承陽(じょうよう)大師 日本曹洞宗の開祖
瑩山(けいざん) 常済(じょうさい)大師 日本曹洞宗の太祖・大本山総持寺を開山
黄檗宗 隠元 真空大師 日本黄檗(おうばく)宗の開祖・明出身
日蓮宗 日蓮 立正(りっしょう)大師 日蓮宗の開祖

 

きょうのまとめ

今回は「大師号」について、簡単にまとめました。

① 大師といえば空海(弘法大師)のイメージが強い

② 日本初の大師号は天台宗の最澄・円仁に贈られた

③ 大師号を贈られた僧は結構いる

こちらのサイトでは他にも、仏教にまつわる記事をわかりやすい記事を書いています。

より理解を深めたい方は、ぜひお読みになってください。

 

最澄の【完全版まとめ】はこちらをどうぞ。
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