天台宗といえば、平安時代に最澄が開いた宗派です。
が、それ以上の説明ができる人は、なかなかいないのではないでしょうか。
そこで今回は天台宗の概要と歴史について、簡単に説明していきます。
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天台宗とは?
天台宗を開いたのは最澄?
いえいえ、そうではないのです。
中国の天台宗
天台宗はもともと、隋(現在の中国)の智顗という僧が大成した宗派。
天台法華宗とも呼ばれます。
『法華経(正式には『妙法蓮華経』という、大乗仏教の重要な経典のこと。)』を根本経典とする、大乗仏教(個人の救済を目的とする仏教(=小乗仏教)に対し、衆生の救済を目的とする仏教のこと。)の一派です。
天台宗の伝来
天台宗は奈良時代、唐の僧・鑑真が初めて日本に伝えたといわれています。
しかし、この時は定着しませんでした。
平安時代に入ると、最澄が唐へ留学します。
天台山で、行満・道邃という僧に教えを受け、
帰国後、最澄は比叡山で開宗しました。
日本の天台宗は中国の天台宗と違うものに
日本で広まった天台宗は、中国の天台宗とはまた違ったものとなっています。
最澄は唐で、中国天台宗のほかにも禅・密教・菩薩戒を学んでいました。
そこで日本の天台宗は、
- 円:天台の教義
- 密:密教
- 禅:達磨系の禅
- 戒:円頓菩薩戒
の4つをどれも大切にするという教えになったのです。
これを四宗融合や四宗相承などと呼びます。
とはいえ最澄の死後、日本の天台宗は密教化を強めていきました。
天台宗にも色々な宗派が存在
さらに、日本の天台宗にも色々な宗派があります。
例えば、
- 天台宗(山門派):比叡山延暦寺・寛永寺(東京・上野)・輪王寺(栃木県日光市)など
- 天台寺門宗:園城寺(滋賀県大津市)
- 天台真盛宗:西教寺(滋賀県大津市)
- 和宗:四天王寺(大阪府大阪市)
- 聖観音宗:浅草寺(東京・浅草)
などです。
寛永寺と輪王寺、そして本山の比叡山延暦寺を併せて「天台三山」と呼びますよ。
きょうのまとめ
今回は、最澄が開いた天台宗の概要と歴史について、簡単に説明しました。
② 最澄が唐から持ち帰ったが、その教えは中国の天台宗の教え+αとなった
③ 日本の天台宗にも様々な宗派がある
こちらのサイトでは他にも、最澄にまつわる記事をわかりやすく書いています。
より理解を深めたい方は、ぜひお読みになってくださいね。
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