※ネタバレあり
大河ドラマ『麒麟がくる』
第五話で描かれたのは、鉄砲を大量に入手する幕府の内情でした。
鉄砲のことを詳しく知ろうと京へ訪れた光秀を待っていたのは、それが単なる戦のための道具ではないという事実。
鉄砲のもつその可能性に彼は何を思うのか?
まずはあらすじを簡単に見ていきましょう!
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麒麟がくる(第五話)あらすじと見どころ
常在寺住職・日運から幕府が鉄砲を大量に入手している噂を聞いた斎藤利政(演:本木雅弘)はいよいよ鉄砲に興味を示し、さらに詳しく調べるよう光秀(演:長谷川博己)に命じます。
そして家臣の藤田伝吾(演:徳重聡)から、以前美濃に居た伊平次(演:玉置玲央)という男が鉄砲作りに携わっていることを耳にした光秀。
彼は伊平次の行方を追い、近江の国友村・京を巡る旅へ出ることになります。
京では昨年の旅で顔見知りとなった将軍家の奉公・三淵藤英(演:谷原章介)や、三好家家臣の松永久秀(演:吉田鋼太郎)と再会し、同時にそれぞれの派閥が京でけん制し合っている内部事情を目の当たりにします。
鉄砲が出回っているのも、互いに戦を好まない両派閥が「これだけの武器を持っている」と相手に示すことで、易々と戦に踏み切れないようにする一手段。
発射に時間がかかり、戦には不向きな鉄砲がなぜ幕府に重宝されているのか…それがなにより平和のためであることを光秀は知るのでした。
ここまでが簡単なあらすじ。以下より見どころを紹介していきます!
細川藤孝との立ち合い
「光秀との出会いのシーンでは、この瞬間から後々互いの人生に大きな影響を与える関係が始まったのだという思いがあり、緊張感のある撮影でした。長谷川博己さんとは同い年ということもあって以前から共演したいと思っていましたので、撮影はとても楽しいです」(眞島秀和)#麒麟がくる pic.twitter.com/7Jfn964nu9
— 【公式】大河ドラマ「麒麟がくる」毎週日曜放送 (@nhk_kirin) February 16, 2020
今回は光秀の剣術の腕前が露わになるシーンがありました。
伊平次の行方を追って京の本能寺へと辿り着いた光秀は、
「背に負うているのは鉄砲か」
と、将軍家奉公の細川藤孝(演:眞島秀和)に呼び止められます。
多くは出回っていない鉄砲を光秀が持ち歩いていたため、将軍に反旗を翻す者ではないかと、不審に思われたわけです。
藤孝は問答無用で鉄砲を没収しようとしますが、光秀はこれを理不尽と言い、きっぱりと断ります。
すると藤孝はすぐさま刀を抜き、両者は息を飲むような立ち合いを展開。
ここに止めに入ったのが第13代将軍・足利義輝(演:向井理)で、彼は光秀の腕前を褒めると同時に、その流派が自身や藤孝と同じ鹿島流であることを見定めます。
「同じ流派同士での争いはやめておけ」
そう諭された藤孝も光秀への非礼を詫び、
「斬られるかと思うた」
とその腕前を認めていましたね。
このとき合流した三淵藤英によると藤孝は幕府の奉公でも特に武芸に秀でていて、義輝に重宝されているのもそのためなのだとか。
光秀が戦で活躍するシーンはたびたび描かれていましたが、実力者がその腕前に言及したのは今回が初めてでしたね。
幕府が鉄砲を作らせる理由は戦をしないため
「鉄砲は人を殺すだけの道具ではなく、それがあることで戦(いくさ)の抑止力にもなる。だって、鉄砲を自分たちよりたくさん持っている相手とは戦いたくないから。現代にも通用するこのような考え方を、戦国の世に生きる久秀に言わせた池端先生の着眼点はすごい!」(吉田鋼太郎)#麒麟がくる pic.twitter.com/Vvoc49t0Rd
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冒頭部分、鉄砲の威力に感心していた斎藤利政に対し、発射までに手間がかかりすぎることを挙げ、
「戦で使えるとは思えませぬ」
と言った光秀。
この言葉に利政が
「ではなんのために幕府は鉄砲を作らせているのか」
と疑問をもったところから、今回の光秀の旅は始まりました。
彼は京での三淵藤英・松永久秀とのやり取りを経て、その真意を知っていきます。
光秀が最初に京を訪れた当時、幕府は内乱状態にありましたが、1年経った今はそれも収まり、将軍も京へと戻っていました。
しかし立ち直った幕府の実権を握っているのは、内乱のそもそもの首謀者である大名・細川晴元。
またいつ謀反が起きてもおかしくないと、幕府内でも派閥が分かれ、それぞれに武器を揃えることでけん制し合っていたのです。
「弾が当たるかどうかではない。鉄砲の怖さをお互いが知っていれば、気楽に攻め込むことはできん。戦の在り方は変わるぞ」
秀久がそう語ると、鉄砲が平和をもたらすための道具だったことを知った光秀は、安堵の表情を浮かべるのでした。
このときまた光秀自身も
「戦が終わったあとはいつも、これでいいのか…と、口のなかに苦さが残ります」
と戦乱に身を預けることへの葛藤を表しています。
戦に違和感を覚える心境は一話から一貫していますね。
駒とのすれ違い
本筋とは少し反れる部分ですが、光秀が京から連れてきた医師・望月東庵(演:堺正章)の助手・駒(演:門脇麦)との関係も気になるところです。
東庵の用も済み、京へ戻ることになった駒は光秀や美濃への名残惜しさを露わに、お別れを言おうと明智壮を訪れます。
しかしそのとき、光秀はすでに近江へと旅立ったあとでした。
「もう会えないかもしれないのに」
と嘆く菊丸(演:岡村隆史)に対し
「仕方ない。またお会いできる。いつか…」
と泣きそうな表情でつぶやいている駒が印象的でした。
そして近江へ向かった光秀は、今度は伊平次が京にいる噂を聞きつけ、京へ向かうことに。
ここで両者の行き先が偶然重なるわけです。
京に帰った折、光秀の後ろ姿を見かけて見間違いだと改める駒。
「いつかお会いできる」のいつかは、またすぐにやってきそうですね。
麒麟がくる(第五話)のまとめ
幕府が鉄砲を量産しているのは戦のためではなく、戦を防ぐためだと知った光秀。
繰り返される戦乱に疑問を抱いていた彼にとって、この一件は心境に少なからぬ影響を与えたでしょう。
鉄砲はこの先、光秀にとって特別な道具になっていくのかもしれませんね。
最後に今回のまとめです。
① 光秀の剣術は将軍・足利義輝も認めるほどのもの
② 鉄砲の量産は幕府の内乱を防ぐため。持っているという事実で攻められにくくなる考えから
③ 美濃を去ることになっても行き先が偶然同じになった駒。光秀との縁は長く続いていきそう
さて、光秀も伊平次のもとへ辿り着いたところで、次週も舞台は京。
沈静化した幕府内に、また波乱が巻き起こるようですが…?
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