麒麟がくる第四十二回「離れゆく心」【あらすじ簡単まとめ】

 
 
※ネタバレあり
 
大河ドラマ麒麟きりんがくる』
 
第四十二話で描かれたのは、織田家家臣・荒木村重の謀反。

そして、家臣を顧みない信長の振る舞いに、徳川家康までもが離反の意志を見せる…?

物語も大詰め。暴走する信長に光秀の表情も変わりつつあります。

 

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麒麟がくる(第四十二話)のあらすじ

まずはあらすじを簡単に辿ってみましょう!

荒木村重の謀反

1578年秋、信長(演:染谷将太)より播磨はりま攻めの副将に任じられていた摂津有岡城主・荒木村重(演:松角洋平)が謀反を起こします。

光秀(演:長谷川博己)と羽柴秀吉(演:佐々木蔵之介)は説得のため有岡城へと足を運びますが、 荒木はこれに応じようとしません。

荒木は信長から摂津一国を任される身。

しかし信長は荒木を追い出すため、摂津の寺社や国衆に多額の税を課し、国衆が不信感を抱くよう謀っていたというのです。

そしてなにより、荒木には信長が京より追いやった将軍・足利義昭(演:滝藤賢一)を慕う気持ちがありました。

信長への反感が強まるなか、安芸国あきのくにの毛利輝元が義昭を擁立して上洛するという噂もあり、荒木は毛利方につくことを決めたのです。

織田方としては敵は荒木だけでなく、本願寺や丹波の戦も未だ片が付いていない状態。

そのすべてが、「義昭を再び京へ」という大義名分によって動いていると考えた光秀は、義昭の暮らす備後・ともへと向かいます。

離反の意志を見せ始めた徳川家康

光秀は備後にて義昭と再会、上洛し戦を収めるよう働きかけます。

しかし義昭に動くつもりはなく、戦局は平行線を辿ることに。

そこに新たに飛び込んできたのが、徳川家康(演:風間俊介)から光秀への密談の申し出でした。

家康が語ったのは、嫡男・信康、そして正妻・築山殿(演:小野ゆり子)の処刑を信長から命じられているというもの。

両者が敵方の武田勝頼と通じていたことによる命でした。

しかし家康はこれに対し、

「自身の嫡男と妻のこと、処断するのは自分の役目で、信長に口出しされる筋合いはない」

と、信長からの離反すら辞さない意志を表したのです。

家康の言葉を受け、光秀はこの一件に手出しをしないよう、信長に直談判しますが…。

信長は、

「家康が裏切るかどうかを試している」

などと言い出す始末。

さらには正親町おおぎまち天皇(演:坂東玉三郎)が光秀に目をかけていることを気に入らず、誠仁さねひと親王への譲位を急がせる旨まで口にするのでした。

 

麒麟がくる(第四十二話)の見どころ

ここからは今回の見どころを詳しく見ていきます。

足利義昭とのひととき

荒木村重を始め、丹波の国衆など、義昭を慕う勢力との争いを鎮めるべく、備後・ともを訪れた光秀。

荒木らは、毛利輝元が義昭を掲げ上洛することを期待していましたが、ここで義昭の口からはっきりと、その可能性が否定されることとなります。

「毛利はこの西国一円が手に入ればそれでよしとしておる。わしが信長を討て、上洛せよと文を送るのが内心迷惑なのじゃ。

ただ、わしの名を出せば何事も大義名分が立ち、味方も増える。それゆえ、わしが能役者のごとく、将軍を演じてくれればそれでよいのだ」

以前はあれだけ躍起になって諸大名に書状を送っていた義昭ですが、今となってはもうそのつもりもなくなっているようです。

なかなか応じない大名たちを前に、冷静さを取り戻す機会を得たのかもしれません。

すると光秀はこう切り出します。

「ならば京へお戻りになりませぬか。信長さまは私が説得いたします」

信長と義昭の不和が解決すれば、たしかに畿内の反抗勢力を鎮めることはできますが…

義昭から返ってきたのは

「信長のいる京へは戻らぬ」

という返事でした。

引き合いに出されたのは、かつて三好長慶(演:山路和弘)に従って京へ戻り、操り人形にされた挙句殺されてしまった兄・義輝(演:向井理)。

義昭が京へ戻ったとしても、信長のいいように扱われてしまうだけ、ということですね。

こうして交渉は決裂したものの、二人並んで釣りに興じるという穏やかなひとときを過ごした光秀と義昭。

のちに義昭は駒(演:門脇麦)に文を送り、このときのことをこう振り返っていました。

「十兵衛となら、麒麟がくる世も目指せたのかもしれぬ」

この一言が今後、光秀の行動にどう影響を与えていくのか…。

羽柴秀吉との衝突

光秀が備後から戻ると、荒木が説得に応じない件を信長に報告し終え、摂津へ帰ってきた羽柴秀吉が待ち構えていました。

秀吉が持ち帰った信長からの新しい命は

「光秀と二人で荒木を今一度説得し、応じなければ信長が直々に討伐する」

というもの。

にも関わらず、光秀が摂津を留守にしていたため、秀吉は苛立ちを募らせていたのでした。

しかしそんな秀吉をよそに、光秀は単身、荒木の説得へ向かおうとします。

そして秀吉が追随しようとするとそれを拒み、こう言い放つのです。

「荒木殿の頭であるなら、なにゆえここまで配下の者を追い込んだ。目が行き届かなんだと叱責を受ける立場であろう!

間違うても、軍議の席で一角の武将の顔に唾を吐きかけるべきではない!」

これは先日の説得の際、秀吉が荒木に向かい

「愚か者めが!」

と吐き捨てたことを言っているのでしょう。

信長や秀吉が、このように配下を見下していることが、敵を増やしている元凶だともいえますからね。

当の光秀は、たとえ謀反を起こした相手だとしても、荒木には誠意を尽くして向き合った様子。

結局説得には失敗し、このあと荒木家に嫁いでいた長女・岸が光秀のもとへ帰ってくるのですが…

その際も

「わしの力が足りず、荒木殿を呼び戻せなかった…相すまぬ」

と、自身の無力さを詫びています。

信長の暴走は止まらず…

荒木の説得が失敗したとなれば、

「見せしめに女子ども構わず皆殺しにしろ」

と命じるなど、信長の横暴ぶりは前回にも増してエスカレートしています。

そして今回、問題となったのは、家康の嫡男・信康と正妻の築山殿の処刑を命じたこと。

この件について光秀が問いただすと、信長はなんと、家康が応じるか否かで忠誠心を図っていると言い出すのです。

以前、三河・岡崎へ鷹狩りに行った際、信長は家康の家臣がまるで敵を睨むような目で自分を見ていたことに気付いたとのこと。

今回の家康の動向で、敵か味方か、白黒をはっきりさせようというのです。

これに対し光秀は

「信康殿を成敗せよと命じられれば、三河の方々はさらに殿に恨みを抱きまする。荒木殿の二の舞はまずいと申し上げておるのです!そのやり方では人はついてきませぬ」

と、信長をたしなめようとします。

しかし信長はいつもの調子で

「従わねば討てばよい!」

という反応。

そしてこのあと、ついには、天皇にまで仇をなす発言をし始めるのです。

前回、光秀が正親町おおぎまち天皇に拝謁したことを信長は知っており、

「帝はいかなる用で、わしの頭越しにそなたを招かれた」

と、光秀を尋問します。

光秀は大納言・三条西実澄さねずみ(演:石橋凌)から、御所でのことは口外してはいけないと命じられていたため、これを拒むのですが…信長は激怒。

「帝はわしを悪し様に仰せられたのか?それゆえ言えぬのか!?」

と、持っていた扇子で何度も光秀を叩きつけるのです。

挙句は

「朝廷は武士が金を出さねば、弔いひとつ挙げることができんのだ」

と朝廷の弱みを挙げ、天皇の譲位にまで言及し始めます。

もはや自身がこの世の覇者であるかのように振る舞う信長。

その様子を目の当たりにし、暗く沈んでいく光秀の表情が印象的でした。

 

麒麟がくる(第四十二話)のまとめ

荒木村重の謀反に始まり、徳川家康までもが織田家からの離反を匂わせた今回。

「従わねば討てばよい」

という信長の理屈に、敵は増えていくばかりです。

一番頼りにしていた光秀までもが仇をなすときがくるとは、このときはまだ予想だにしていないのでしょうが…。

 最後に今回のまとめです。
 

 
信長の横柄な振る舞いから、荒木村重が離反。反発する丹波の国衆はほとんどが足利義昭を慕っており、光秀は戦を鎮めるため、義昭のもとへ向かう。

信長が家康の嫡男・信康の処刑を命じる。これは甲斐の武田勝頼と通じていたためだが、信長は三河衆の忠誠心を疑っており、この一件で敵味方をはっきりさせたいという考えももっていた。

自分を差し置いて、天皇が光秀を呼びだしたことに対し信長が激怒。朝廷の弱みを挙げ、親王への譲位を迫ろうと企てはじめる。  
 

さて、次週は信長が光秀を蹴り飛ばすシーンがあったり、道三なら信長にどう対処していたかを、光秀が帰蝶に問うシーンがあったり…。

これはまた穏やかでない回となりそうです。

 
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