「聖徳寺の会見」で『麒麟がくる』も第十四回目だ。
織田信長エピソードでは有名なハナシということで、期待の回でもある。
斎藤道三と嫁婿の若造信長との対面はもちろん、その他の出来事についても、見たまま感じたままをお伝えしたい。
麒麟がくるのその他の回のあらすじ、感想はこちらをどうぞ。
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お楽しみ!聖徳寺でのご対面
先週、信長が聖徳寺に300もの鉄砲衆を引き連れてきたのに驚いた斎藤道三(利政)や明智光秀(十兵衛)。
会談は信長的には大成功に終わった。
度胸と帰蝶と狂気を持ち合わせた信長
「道三とのシーンは、演じていてとてもおもしろかったです。本木雅弘さんが演じる道三は、威厳と迫力があるのに、どこかユニークさもある。ただ圧力を与えるのではなく、人の懐にひょいと入ってきて、隙を見つけてグサッとえぐる。本当にマムシのようでした(笑)」(染谷将太)#麒麟がくる pic.twitter.com/yCR4eOXMzr
— 【公式】大河ドラマ「麒麟がくる」毎週日曜放送 (@nhk_kirin) April 19, 2020
信長は、この会談で彼が持つ強力な3つの武器を示したと思う。
それらは、「度胸」「帰蝶」そして「狂気」。
わざと着替えに時間をかけ、イライラするマムシの道三に全く臆することなくけろりと会見する信長。
むしろ会談を楽しむ余裕すら感じさせる度胸を見せた。
さらに、この会見をプロデュースしたのが帰蝶だと道三には隠しもしなかったから、帰蝶が信長を通じて実父に送ったメッセージは見事に伝わった。それだけではない。
「その帰蝶は俺の嫁なんだぜ」との事実を道三に再確認させたわけだ。
さらに、織田家の家老を会談に同伴させず、2人の命知らずの若い家臣を連れてきた所に、信長の戦いには絶対に勝ちに行くといった殺気があふれまくっていた。
信長役の染谷将太の童顔にチラつく危うさが、信長の持つ狂気を上手く表現している。
信長はかつての父親や母親の気持ちに翻弄されて泣いていた若造から既に脱皮していた。
前田利家と佐々成政で赤黒揃ったね!
命知らず、怖い物知らずの2人の家臣・前田利家と佐々成政の登場は、素直に「やったー」の気分。
前田利家っていうのは、信長のうつけ仲間だからね。
そして佐々成政は利家のライバル。
彼らはそれぞれ赤母衣衆、黒母衣衆という信長の直属戦闘部隊のメンバーとなり、合戦ではガンガン飛ばすはず。
このドラマでも活躍してほしい。
ネガティブオーラ全開の義龍
高政こと義龍がウザい。最近ずっと怒っててまず笑わないし。
彼が登場するとどーんと雰囲気が重くなる。
それと対照的なのが、藤吉郎こと秀吉だったりする。
義龍の母・深芳野の唐突な死
道三の愛人(正確には側室だが)然としていて、全く母親らしくなかった、義龍の母・深芳野。
今回、彼女があっさり入水自殺してしまった。
へ、何で?
伏線とかありましたっけ?
息子の義龍の父親は道三ではなく、守護の土岐頼芸だという自責の念からの自殺か、それとも道三と義龍の対立に胸を痛めたということか?
いつもお酒を飲んで道三とべたべたしていただけなので、自害に至るまでの説明が抜け落ちた印象だ。
以前に自害した、織田信長の家臣・平手政秀と似て、その死が唐突なんである。
ああ、義龍がうっとおしい
「高政にとって信じられるものは、母である深芳野から産まれたということだけだった。その母の死によって、唯一のよりどころを失った。道三に家督を譲るように迫ったのは、高政の思いというより、母の長年の願いをかなえたかったからだと思います」(伊藤英明)
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そういう役回りだとはわかってんですけど。
義龍が重くて、ウザくて、面倒臭い。
何だろう、彼が登場するやいなやテレビ画面に広がるあのネガティブなオーラ。
意地悪顔の稲葉一鉄(良通)と一緒になって、もう義龍は自分が道三に家督を譲ってもらうことこそ斎藤家のため、と思い込んでいるようだ。
だったら「俺は土岐頼芸の息子だ」なんて余計なこと言わなきゃいいじゃん。
家督を譲られることが最優先の彼の思いは、実母・深芳野の亡骸を前にしても炸裂。
そんな時に家督を譲れと父親にキレるのは、人として正しいタイミングぢゃないぞ、義龍よ。
道三のほうがよっぽど素直に深芳野の死を悲しんでいたではないか。
ま、そのおかげで弱った道三が「家督を譲る」と口を滑らせ、義龍の思惑通りになっちゃった。
義龍に比べて秀吉の超ポジティブ思考
「駒さん、菊丸さんに遅れて登場。現場では私も藤吉郎も新参者なので、“こんな感じでどうでしょうか?大丈夫ですか?”でやらせてもらっています。そして、“芝居で迷ったときはとにかく大きな声で言う” で、しのいでいます(笑)」(佐々木蔵之介)#麒麟がくる pic.twitter.com/QDlHZLNV3x
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義龍の家督狙いが上昇志向とするならば、藤吉郎こと、のちの秀吉だって上昇志向一本槍だ。
彼の生きる目的はシンプルに「立身出世」である。
政治的なポリシーなどなく、強い者に寄り添って、自分が出世できるチャンスを掴もうとしているだけの単純明快な男。
でも、明るく努力する姿は、義龍とは全く違って、前向きで応援したくなるくらいだ。
今回、彼は市で勝手な商いをしたために、商売を牛耳る者たちに叩きのめされてしまった。
その時、秀吉は
「(商売のための)場所代を払え、手間賃を納めろ」
の言葉に反発していたけれど、その考えはのちに織田信長も尾張の経済政策として実行する「楽市楽座」を予感させる。
この秀吉は、かなり頭が良さそう。
光秀。あなたがわからない
筆者にとってドラマの登場人物たちの中で最もよくわからない人物が、主人公の明智光秀(十兵衛)だ。
道三や信長のような濃いキャラクターではなく、ひたすら誠実で正直な男である。
それだけに、過去には斎藤義龍に「何でも言うことをきく」と言い、道三には「嫌い。だけど恩がある」と言った。
今回、流れ的には織田信長への援軍を考える道三に同意すると思いきや、聖徳寺の会見にも立ち会った光秀が、反対意見の義龍に味方したし。
光秀さん、あなたが分からない。
何考えてるの?誰の味方で、どうしたいの?義龍が怖いの?
道三・義龍親子、信長、秀吉と濃いキャラクターに囲まれる中、光秀の透明感が眩しすぎて彼が何考えているのかさっぱりわからん。
麒麟がくる第十四回「聖徳寺の会見」
聖徳寺での斎藤道三と織田信長の会見を終えて、2人の関係に一安心したら、今度は斎藤義龍による暗雲が迫ってきた今エピソードである。
今回の感想の簡単なまとめ
① 聖徳寺での道三と信長の会見は帰蝶の思惑通り。信長が凄みのある武将へと成長してきた!
② 斎藤義龍が激しくウザい。母・深芳野の死以上に家督にこだわる自己中ぶり爆発
③ 明智光秀は何を思い、誰に味方している? 彼の考えが読めない
今回うっかり聞こえた光秀の妻・煕子と母・お牧の方の発言、
「もし帰蝶が信長に離縁されて美濃に戻れば、光秀に惚れてるから大変」
とか、もうやめて。
その手の話しはもうお腹いっぱいだから。
ほんとに。
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