張飛の子ども、2人の娘とは?

 

劉備りゅうびの忠実な家臣として名高い

張飛ちょうひ

彼には正妻との間に二人の息子と二人の娘がいました。

張飛の子どもたちとはどんな人物だったのでしょうか?

 

夫を健気に支えた良妻

張飛の娘達については

とても気立てが良く、美人で夫をよく支えた

という記述が残っています。

張飛に関しては

ごつごつした頭にぐりぐりと大きな目玉、虎髭が生えていて身長が高く、声は雷のよう

という、いかにも強そうな記述が残っていますが、娘達はどうやら美人だったようです。

娘達が美人に産まれてきたのは、張飛ではなく張飛の妻の血を濃く受け継いだからかもしれません。

実は、張飛は曹操の家臣である夏候淵かこうえんに一目ぼれし、彼女を略奪して結婚しています。

この時彼女はわずか13,4歳であったと言われています。

幼くして張飛からプロポーズを受けるほどの、美しい女性だったようです。

略奪婚と聞くと夫婦仲があまり上手くいっていないと感じてしまいがちですが、

彼らはとても仲が良かったようで、張飛には愛妻家だという記述も残っています。

張飛と彼の妻に関するエピソードは他の記事で詳しく紹介するので、

是非そちらも参考にしてください。

男らしい風貌の張飛から美しい娘達が産まれたのは、母親が美貌だったからだと考えられます。

 

二人とも劉禅と結婚した

張飛の娘は、

何と二人とも同じ人物と結婚しています。

結婚した相手は劉禅りゅうぜん、つまり劉備の長男です。

劉備から

劉備
お前の娘を劉禅の嫁に欲しい

と言われたとき、張飛は涙を流して喜んだというエピソードがあります。

どうして片方ではなく、両方とも劉禅と結婚することになったのでしょうか?

短命だった敬哀皇后

敬哀皇后けいあいこうごうとは、張飛の長女が皇后になってからつけられた名前です。

劉禅と結婚したとき、敬哀皇后はわずか17歳であったという記述が三国志演義に残っています。

気立てが良く、美しかった敬哀皇后ですが、若くして亡くなってしまいます。

敬哀皇后が若くに亡くなってしまったため、次に張飛の次女が劉禅と結婚したのです。

次女の張皇后

姉の敬哀皇后が亡くなると、

張飛の次女が劉禅と結婚して張皇后ちょうこうごうとなります。

敬哀皇后のように気立てが良く美しかった張皇后は、劉禅が他の土地に行く際にも彼に付き従っていました。

残念ながら、張皇后がいつ亡くなったのかは分かりません。

 

張飛の二人の息子はどうなったの?

張飛には二人の娘以外にも、張苞ちょうほう張紹ちょうしょうという息子がいました。

長男の張苞は父のように武勇に優れた人物として、次男の張紹は劉禅にとても忠実に仕えた人物として、二人の娘達よりも多くの記述が残っています。

それぞれどんな人物だったのか、簡単に紹介します。

小説で活躍する張苞

長男の張苞は、歴史書である「三国志」では、父よりも先に亡くなったという記録があります。

しかし、小説の「三国志演義さんごくしえんぎ」では、

父である張飛を暗殺した部下の張達ちょうたつ范彊はんきょうを処刑したのも張苞ということになっています。

小説内で張苞は、諸葛の第二次北伐ほくばつに参加した際、谷に転落し、

そのときに追った怪我が原因で、この世を去ったと言われています。

歴史書と小説で全く異なる人生を歩んだ張苞ですが、小説内の設定からも張飛の長男として、周囲から期待を寄せられていたことが分かります。

劉禅に忠実に仕えた張紹

歴史書によると、兄である張苞が若くして亡くなったため、まだ幼かった張紹が父の後を継ぐことになりました。

張昭に関する記述は、歴史書と小説であまり異なることがなく、劉禅に忠実に仕えて出世をした人物として伝えられています。

劉禅が洛陽に護送された際にも、共に洛陽へ向かい、魏から列侯れっこうという地位を送られたという記述が残っています。

劉禅と張紹が魏に下る途中、大雨が降ったことがありました。

そのときに二人は古い柏の木の下で雨をしのいだ、とされています。

彼らが雨宿りをした柏の木は、阿斗柏あとはくと名付けられたそうです。

 

きょうのまとめ

今回は張飛の二人の娘である、敬哀皇后と張皇后について紹介しました。

① 張飛の娘は二人いる

② 二人の母は、曹操の部下である夏侯淵の姪

③ 二人共とても気立てが良くて美人よく夫を支えていた良妻

④ 二人共、劉禅と結婚

彼女達に関してはあまり記述が残っていませんが、

「容貌は母親、性格は父親の良い部分」を受け継いでいたということが分かりました。

 
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