高杉晋作の愛した女性と現在に続く子孫

 

高杉晋作の名を知ってはいても、彼の子孫について知る人は

そう多くはないのではないでしょうか。

実は、高杉晋作直系の血筋は現在にも続いています。

まずここでは彼にまつわる二人の女性についての話から始め、

高杉家の子孫とその現在についてご紹介していきましょう。

 

高杉と二人の女

妻 雅子

1860年1月、高杉晋作と雅子(雅、政子、政、菊ともいう)は見合い結婚をします。

高杉22歳、雅子16歳でした。

雅子は高杉家よりも高禄で、江戸藩邸の留守居役を務めていた井上平右衛門の次女。

萩で評判の美人で、あちこちから結婚の相手として引っ張りだこだったそうです。

父親である高杉小忠太の尽力でそんな女性を妻に迎えた高杉でしたが、うきうきした新婚生活とはほど遠い現実がありました。

師匠であった吉田松陰が前年の冬に刑死。

高杉自身は落ち込み、結婚生活を楽しむような余裕はありませんでした。それにその後も彼は海軍修練や上海渡航など各地を忙しく飛び回ります。

雅子と一緒に暮らした期間は実質2年にも満たなかったそうです。

しかし、土産物や雅子に頼まれた高杉自身の写真を送るなど、彼の雅子に対する気遣いが忘れられることはありませんでした。

雅子は結核で亡くなった高杉を看取った後も、彼からの手紙にあった

「自分が死んでも、再婚せずに高杉家を守って欲しい」

という言葉通り家を守って、1922年11月に亡くなりました。

77歳でした。

愛妾 おうの

おうのは高杉が24歳の時に、下関で出会った此の糸(このいと)という源氏名の芸妓でした。

高杉はおっとりした美人の彼女に惚れ、身請けして一緒に暮らすようになったのです。

高杉自身も妻帯者の自覚はあったでしょうが、その頃の社会通念として、家のためにする結婚と本人の恋愛を別に考えることは珍しくはなかったようです。

おうのは高杉と苦楽を共にしました。

そんなおうのが雅子と鉢合わせしてしまったことがあります。

妻の雅子が高杉との間にできた2歳の息子をつれて下関の高杉の元へやってきたのです。

さすがの高杉もこれには弱ったそうです。

しかし、いくら高杉がおうのを可愛がっていても、おうのの立場は妾です。

高杉の最期は妻や家族によって看取られ、彼女が傍にいることは出来ませんでした。

高杉の死後に仏門に入った剃髪後の彼女の名は梅処尼(ばいしょに)。

伊藤博文や山縣有朋の援助のおかげで作られた東行庵の庵主となり、生涯高杉の墓を守り続けました。

1909年8月、おうのは67歳で亡くなりました。

 

高杉晋作の子孫

息子 高杉東一

1865年、高杉晋作は幕府からの追求を逃れるため藩命により9月29日付で谷潜蔵(谷潜蔵)と改名しました。

1867年には100石が与えられ、谷家を創設して初代当主となりました。

おうのとは子供のなかった高杉ですが、雅子との間には息子、梅之進が一人。

高杉晋作(そのころの実際の名は谷潜蔵)の死後、まだ幼かったこの谷梅之進が家督を継ぎました。

のち梅之進は東一と名乗り、谷家は高杉家と改称します。

高杉東一氏は外交官となりホノルルやウィーンなどで活躍。

日本における初期段階の英和辞典『英和新国民辞書』の訳にも関わったということです。

あるとき、明治政府より父親である高杉晋作の功績で爵位を打診されたことがありました。

「父親の七光りということなら欲しくない」

そう言って彼はその話を断ったそうです。

高杉の孫、曾孫、玄孫・・・そして現在

東一と妻・茂との間には二男二女があり、長男の高杉春太郎氏が跡を継ぎます。

高杉晋作の孫である春太郎氏は戦時中陸軍主計少尉として満州やシンガポールに赴き、戦後は商社マンとして活躍。

そして、彼の息子で高杉晋作の曾孫である高杉勝氏は一男一女をもうけました。

氏は大成建設に勤務した後、下田開国博物館で高杉晋作の遺品管理に従事。

そして彼の長男である高杉力(つとむ)氏が高杉晋作の玄孫であり、現在の高杉家の当主です。

近年、高杉力氏によって高杉晋作の遺品が萩市と下関市に寄贈されたことが

ニュースになりました。

 

きょうのまとめ

高杉晋作の愛した女性と現在につづく子孫について

いかがでしたでしょうか。

簡単にまとめると

① 高杉晋作には、妻の雅子と愛妾のおうのがいた

② 高杉晋作の子孫は現在まで続いている

と言えるのではないでしょうか。

短命だった高杉晋作でしたが、残した一人息子から続く子孫は現在まで続いており、

彼が生きた証しでもある遺品を守っておられます。

彼らはきっとこれからも高杉晋作という男の生きた時代とその生きざまを

語り継いでいくことでしょう。

 

高杉晋作の【完全版まとめ】記事はこちらをどうぞ。
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歴史ライター、商業コピーライター 愛媛生まれ大阪育ち。バンコク、ロンドンを経て現在マドリッド在住。日本史オタク。趣味は、日本史の中でまだよく知られていない素敵な人物を発掘すること。路上生活者や移民の観察、空想。よっぱらい師匠の言葉「漫画は文化」を深く信じている。 明石 白(@akashihaku)Twitter https://twitter.com/akashihaku 明石 白(akashihaku)Facebook https://www.facebook.com/akashihaku