「大事業と長寿をまっとうしよう!」杉田玄白の名言集

 

杉田玄白と言えば、オランダ語の医書『ターヘル・アナトミア』を翻訳し、『解体新書』を著した蘭方医として知られております。

その事業に取り組むメンバーがみんなオランダ語をあまり知らなかった、

ということもあって、いきなりヒエログラフ(エジプトの絵文字)を解析するような、大変な難事業だったようです。

それでも、”堅忍不抜(けんにんふばつ)”と”天命自遂(てんめいじすい)”の精神で世に問うにいたり、
後世の医学やオランダ語翻訳、
さらにはそこから派生する大変に広範囲な分野に多大な影響をおよぼしました。

一方で、満83才という当時としては大変に長い生涯を”一人の医師として”まっとうした人でもあります。

今回は、そんな杉田玄白の
「世を良く変える難事業に挑むための」

あるいは、
「長く健康を保つための」

名言を紹介してまいります。

 

一滴(いってき)の油

一滴(いってき)の油、これを広き池水のうちに点ずれば、散じて満池に及ぶとや。

玄白が後年の回顧録『蘭学事始(らんがくことはじめ)』に記した名言です。

玄白らが『解体新書』を著す時の苦労話が、この書物にはいろいろと載っております。

玄白はその当時40才前後。

当時としてはこれから高齢へと差し掛かる年ごろ。

玄白はあせりを覚えずにいられませんでした。

そのために、かなりハイペースで翻訳作業に当たったようです。

「自分が生きている間にやりとげる、
そんな命がけの事業。

もし、やりおおせることができたとしても、

「満池」のように広い世間さま、

そこからしてみれば自分たちのやったことなんてまだまだほんの「一滴」。

しかし、そこに点ずることによって、

やがてそれは満池の広くへと自然におよんでゆくだろう。」

彼らの後に残した功績からして、ものすごい説得力でせまってきませんか。

それにしても、
そこまで“広く”“長く”見通せる
「洞察力(どうさつりょく)」「実践力(じっせんりょく)」「影響力」
には脱帽ものです。

杉田玄白の説く“養生七不可”

杉田玄白は
一人のお医者さんとして、

また
たびたび大病を患いつつ満83才の長寿をまっとうした彼自身の人生経験もふまえて、

こんな「健康の秘訣(ひけつ)」を記しています。

“養生七不可”です。

一 昨日の非は恨悔すべからず

過ぎさったことをくよくよしないようにしましょう。

二 明日の是は慮念すべからず

先のことであんまり思いわずらわないようにしましょう。

三 飲と食とは度を過すべからず

暴飲暴食はつつしみましょう。

四 正物に非ざれば苟(いやしく)も食すべからず

安心・安全の食材を食べましょう。

五 事なき時は薬を服すべからず

みだりに薬にたよるのはやめましょう。

六 壮実を頼んで房を過すべからず

自分の元気を過信して、ムチャのしすぎはやめましょう。

七 動作を勤めて安を好むべからず

適度に体を動かすクセを付けましょう。

最後に、
杉田玄白が
当時としてはかなりの長寿をまっとうする
その寸前に残したという名言を紹介いたしましょう。

 

医事不如自然

医事は自然にはかなわない。

杉田玄白は世の医学を進歩させるために、
当時国内ではまったく受け入れられていなかった西洋医療(ひょっとすると世間にはあまり知られずにやっていた人がいたかもしれませんが)を受け入れ、
その唯物的(ゆいぶつてき、物質だのみ)で、合理的なやり方を率先して、研究し、広めてゆきました。

しかし、最晩年にいたってのこの一言。

何かここに東洋医学の神髄(しんずい)のようなものが見えかくれします。

概念的(全体から漠然ととらえる)でやや迷信的なきらいもあり、玄白自身、現にこれを否定する部分もありました。

西洋医学のみならず。

東洋医学のみならず。

全体のバランス。

その辺りの養生の極意(ごくい)。

そして、世をとらえる極意ともとらえることができそうです。

 

きょうのまとめ

杉田玄白は当時“江戸随一の外科医”として大変な評判となっていたようです。

ただ、彼は人一人一人への直接の治療のみならず、世間全体を医すことをやってのけたのっぴきならない名医さん、だともいえそうです。

そんな彼らの事績と名言をかみしめて、私たちも生きてゆきたいものです。

① 杉田玄白の名言「一滴の油、これを広き池水のうちに点ずれば、散じて満池に及ぶとや。」

② 杉田玄白は健康の秘訣を説いた「養生七不可」を残している

③ 杉田玄白は間もなく死にのぞんで「医事不如自然」という名言を残した

 










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