三条実美が務めた太政大臣とは?太政官制とは?簡単に説明

 

明治新政府において、

三条実美(さんじょう・さねとみ)は1871年から85年の間、

太政大臣(だいじょうだいじん)というポストに就いていたことをご存じの方も多いかと思います。

ですが、太政大臣の仕事というのはどういったものなのか、

よくわかりませんよね。

そこで今回は、

三条実美が務めた太政大臣とはどんな役職だったのか、

簡単にご紹介していきます。

 

太政大臣とは?

太政大臣とは太政官(だじょうかん)という官庁の長官のことを意味しています。

太政官は「 警察官 」や「 検察官 」のように、
個人を意味する言葉ではありません。

明治政府に置かれた国家機関、
つまり役所のことです。

その役所のトップこそ、
三条実美が務めた太政大臣でした。

太政官制の歴史

実はこの太政官というのは、
古代の日本にも存在していました。

こちらについて詳しく書くとややこしくなるので、
今回は割愛させていただきます。

とにかく明治政府は維新後、
古代の政治組織を復活させたのです。

ですが、今の日本には太政大臣という役職も、
太政官という役所もありませんよね。

それは1885年、
内閣制度*という新しい制度ができたので廃止されることになったからです。

内閣総理大臣が各省庁の国務大臣を率いて、内閣という国家の最高行政機関を組織する制度です。

そして明治時代に太政大臣を務めたのはただ一人、
三条実美だけでした。

太政官の仕事とは

では、太政官という役所は、
具体的に何をやっていたのでしょうか。

簡単にご説明します。

太政官は明治政府における最高官庁として位置づけられていて、
立法・司法・行政の3つを統轄していました。

置かれたのは1868年、はじめは七官と呼ばれる7つの役所を統轄していました。

七官
①議政官(ぎせいかん)・・・立法機関 
②行政官・・・行政機関 
③神祇官(じんぎかん)・・・祭祀(さいし)を司る→神祇省へ
④会計官・・・財政を担当→大蔵省へ
⑤軍務官・・・軍政の処理→兵部省(ひょうぶしょう)へ
⑥外国官・・・外務行政を担当→外務省へ 
⑦刑法官・・・司法機関→刑部省(ぎょうぶしょう)へ

かなり重要な官庁を取りまとめていたことがわかりますね。

そんな役所のトップである太政大臣は、
すなわち政府の最高責任者という立場だったのです。

明治の太政官制は何度か変わっていて、
1869年には6省を統轄、71年には三院制※という仕組みをとります。

六省
①大蔵省・・・現在の財務省 
②兵部省・・・のちの陸軍・海軍
③外務省
④民部省・・・民政関係を担当 
⑤刑部省・・・のちの司法省
⑥宮内省・・・皇室関係を担当

三院制とは、正院(内閣にあたる)・左院(議院・諸立法の審議)・右院(行政事務の審議)という3つの院による政治制度のこと。三院の下に、各省が置かれました。

というように、
出来立てほやほやの明治政府は、
かなり試行錯誤を繰り返していたように思えますね。

 

幻の三条実美内閣

ということで、内閣制度の確立によって実美は太政大臣を辞し、
右大臣に就任することになります。

しかしご存知でしたでしょうか、
三条実美は2か月間ほど内閣総理大臣だったことがあるのです。

それは黒田清隆内閣*のときです。

薩摩藩出身。第2代内閣総理大臣を務めた人物。

黒田内閣は、
江戸時代に結ばれた条約を改正しようと試みるもうまくいかず、

さらに外務大臣を務めていた大隈重信が襲われて脚を失うという事態に見舞われました。

行き詰ってしまった黒田清隆は、
閣僚全員分の辞表を明治天皇に提出したといいます。

ですが明治天皇は黒田の辞表は受理したものの、
他の人の分は受理せず、

さらに三条実美に内閣総理大臣を兼任させて
内閣を存続させることにしたのです。

当時の三条実美は、内大臣を務めていました。

今では考えられないことですね!

明治天皇が次の首相・山県有朋(やまがた・ありとも)を任命するまでの2か月間、
実は実美は内閣総理大臣だったのです。

なお、この内閣は三条実美暫定内閣と呼ばれ、
歴代の総理大臣には数えられてはいません。

 

きょうのまとめ

今回は三条実美の務めた太政大臣などについてご紹介しましたが、

いかがでしたでしょうか。

① 太政大臣は国の重要な官庁を統轄していた機関のトップ

② 太政官制は内閣制度によって廃止された

③ 三条実美は内閣総理大臣を兼ねていた時期があった

こちらのサイトでは他にも、三条実美や幕末についての記事をわかりやすく書いています。

ご興味のある方は、是非ご覧になってくださいね。

 

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