1949年10月、中華人民共和国の建国を宣言し、国家主席として初代最高指導者を務めた人物、
毛沢東。
国共内戦や日清戦争を切り抜け、共産党内での闘争にも打ち勝ち、実権を握った彼の性格は、
現代ではしばしば「サイコパス」として語られることがあります。
今回はそんな毛沢東の性格について、エピソードを交えてご紹介していきます。
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「サイコパス」とは?
毛沢東の性格についてご紹介する前に、
そもそも「サイコパス」とはどんな性格を意味しているのかご説明します。
心理学用語
サイコパスは心理学において使われる用語で、反社会的人格障害の一種を意味します。
つまり、対人関係においての精神異常者のことをサイコパスと言うのです。
その特徴
サイコパスの特徴として挙げられるのは、
対人コミュニケーションにおいて会話が成り立たないことです。
彼らは一般人が持つ「良心」や「善意」を持ち合わせておらず、
そういった感情を理解することができません。
一見すると理性的にも思えますが、彼らは他者を思いやる心が欠如していて、
道徳や倫理そして恐怖すら感じることがないのです。
その考えや言動はどこまでも自己中心的です。
毛沢東 サイコパス的エピソード
前述した内容を踏まえて、毛沢東の性格が表れたエピソードを見ていきましょう。
俺の帝国
国家主席として中国の頂点に立った毛沢東。
そこからの彼は文字通り自分が頂点でなければ気が済みませんでした。
自身が優位に立つためならば涼しい顔で嘘をつき、
自身の自己中心的な行いが招いた混乱は、裏で法を無視した解決がされたり。
政策の失敗により、数千~数億の自国民が死のうとも、
悪びれることなく平然としていました。
それどころか、自身の野望を阻もうとする者は躊躇なく粛清し、
自分にとって理想的で心地良い帝国を創り上げようとしていました。
そして隠ぺい工作もぬかりなく行い、数億の人間を殺しているにも関わらず、
中国では「建国の父」として高い評価を得ているのです。
スズメ嫌い
毛沢東は、共産党の幹部だった時代に夜型の生活を送っていました。
つまり昼間の時間帯は睡眠のために使っていたわけですが、
彼はその生活を国家主席になってからも続けました。
そのときに彼が睡眠を妨げる存在として心底憎んだのが「スズメ」でした。
昼間に鳴いてうるさいという理由で、彼はスズメ退治を命令します。
幹部の職員たちは、一日何羽いうように毎日スズメ捕りを課せられ、
毛沢東が拠点を置いていた首都の北京では、
市内全ての小中学校の生徒たちにもスズメ捕りを命じたのです。
一説では年間11億羽ものスズメが捕らえられ殺処分されたと言われています。
そして天敵だったスズメがいなくなったことで今度は害虫が増え、
農作物への被害が広がり、その結果国内は深刻な凶作に陥ったのです。
5年続いたスズメ退治はようやく中断されましたが、
この凶作によって多くの国民が飢えに苦しむこととなりました。
両親の死に際
人が死ぬことに関しては何の痛みも感じず、
自分の都合を何よりも優先した毛沢東。
それは両親の死に対しても等しく変わりありませんでした。
自分を無条件に愛し甘やかしてくれていた母親が死の床に就いたとき、
彼は苦しむ母親の姿ではなく、いつまでも美しいままの姿を記憶に残したい、
といって母親の近くにいることを拒否しました。
そしてそれを受け入れてくれた母親のことを、
物分かりのいい人だから許してくれたのだ、と語っています。
さすがの彼も母親が死ぬことには辛さを感じたようですが、
それでも自分の都合を最優先にしていることがよく分かるエピソードです。
ちなみに父親が死に直面したときには、
息子の顔を見たいという最後の願いを聞き入れることなく、
帰郷もせず悲しむことすらありませんでした。
一方でこんな一面も
自己中心的で冷酷な、まさにサイコパスを思わせる性格の毛沢東ですが、
やはり頂点に登り詰めただけのことはあり、
その革命家としての才能は天才的でもあるのです。
さらに読書家として知られていて、文章を組み立てることを得意とし、
人々を魅了する演説や自身の政策を論理的に説明する能力には長けていました。
また漢詩を作ったり、歴史を愛好する文化人的な面もありましたが、
自分の興味を引かないものは、過去の遺物として容赦なく破壊したといいます。
毛沢東にとって最も重要だったのは、今の自分が満足できるかどうかだったのです。
きょうのまとめ
今回は、中華人民共和国の初代最高指導者となった人物毛沢東について、
その性格を表すエピソードをご紹介しました。
性格を表した特徴を簡単にまとめると
① 自己中心的で冷酷なエピソードが多く、その特徴からサイコパスとして語られることが多い
② 自身の今を満足させるために行動する姿は、快楽主義者としても考えられる
③ その一方で、人々を魅了しトップの座に君臨するだけの計算高さや狡猾さを持ち合わせていた
権力を握り頂点に立つ人物は、いざという時に冷酷な判断を下す必要があります。
しかしそのバランスが少しでも崩れれば、
偉大なカリスマからたちまち悪の独裁者へと成り代わるのです。
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