青木昆陽とはどんな人物?簡単に説明【完全版まとめ】

 

「食」

というものは高度経済成長となると、

その存在がまるで当たり前かのようになおざりにされ、

最近になると、グルメや健康食として再び脚光を浴びつつあります。

青木昆陽あおきこんようとサツマイモを探る、

ということは私たち人類のそもそもであった

「食」

の意義をかえりみるということかもしれません。

 

青木昆陽はどんな人?

プロフィール
あおきこんよう

青木昆陽
森小湖 筆
出典:Wikipedia

  • 出身地:江戸(今の東京)
  • 生年月日:1698年6月19日
  • 死亡年月日:1769年11月9日(享年71才)
  • 江戸時代中期の儒学者、蘭学者。サツマイモの栽培・普及に貢献

 

青木昆陽と年表

年表

1698年(0才)青木昆陽生まれる

1733年(35才)青木昆陽、江戸町奉行大岡忠相(おおおかただすけ)を取り立てられ、サツマイモの試作を始める。

1734年(36才)青木昆陽、幕府より薩摩芋御用掛(さつまいもごようがかり)の役目を拝命

1737年(39才)青木昆陽、幕府より御書物御用達(ごしょもつごようたし)の役目を拝命し、幕臣になる

1769年(71才)青木昆陽亡くなる

 

勉強熱心で、儒学に篤い人となり

青木昆陽は江戸日本橋にあった魚屋さんの生まれといいます。

大変に学問熱心で、京都の高名な儒学者伊藤東涯とうがいのもとに学びに入ります。

やがて、江戸にもどると、塾を開きますが、お父さんとお母さんが相次いで亡くなり、

合計6年もの間、彼らのために喪に服したといいます。

その間、寺参り以外の外出を一切せず、おかゆなどの粗末なもの以外口にしなかった、といわれます。

 

青木昆陽甘藷(かんしょ。サツマイモのこと)の試作を始める

そんな昆陽を引き立てたのが当時江戸町奉行だった大岡忠相

当時日本全国に深刻な影響を与えた享保の大飢饉から、

昆陽に救荒作物の研究を命じ、

昆陽は甘藷を思いつきます。

早速、幕府の許しを得て今の千葉県千葉市幕張や、千葉県九十九里町不動堂などで、試作を始めます。

 

青木昆陽によるオランダ語の研究と影響

昆陽はその成功にこぎつけ、

今度はその栽培や保存方法、レシピなどを

甘藷之記かんしょのきなどの書物にまとめあげ、その普及にも努めました。

やがて日本では、

・天明の大飢饉

・天保の大飢饉

・太平洋戦争

などとなんどとなく食糧危機をむかえますが、

その都度、このサツマイモはあまりにも多くの人々の暮らしと命とを飢えから守りました。

やがて、青木昆陽は幕府から御書物御用達という役目を命ぜられ、

幕臣の身分となりました。

こうして在野の書物を集めたり、古文書を研究したり、といった活動を積み重ねていきました。

やがて将軍徳川吉宗によってオランダ語の研究を命ぜられることとなります。

昆陽はこれに応えて、オランダ通詞つうじ(幕府の通訳役人)からオランダ語を学び、

・『和蘭文訳』

・『和蘭文字略考』

などの入門的な書物をまとめ上げました。

一方で、昆陽のオランダ語の弟子である前野良沢はその後、医師の杉田玄白らとともにオランダ語の医書

『たあへるあなとみあ』

を翻訳して、

『解体新書』

あらわし、のちの蘭学への道筋をつけました。

・高野長英

・橋本佐内

福沢諭吉

などはこの流れをくんでおります。

 

青木昆陽の眠る瀧泉寺

青木昆陽は東京目黒に別宅を構え、

死後はその近くにある”目黒不動尊”

こと

瀧泉寺に葬られました。

今も彼の生前の偉大な徳をしのび、毎年10月28日には

「甘藷祭り」

の法要が営まれております。

 

きょうのまとめ

わたしなどはつい忘れがちとなってしまうのですが、

サツマイモだけでなく、多くの食材や、料理に

開発した人、普及した人、

がいるんですよね。

今日本日口に入れる物にも無数の人や自然がこめられているのですね。

① 青木昆陽はサツマイモの試作・品種改良・普及を行い、後世にあまりにもの多くの人を救った

② 青木昆陽はオランダ語の研究を行い、その後の日本に大きな影響を与えた

③ 青木昆陽のお墓のある東京目黒瀧泉寺ではその偉大な遺徳をたたえ、毎年「甘藷祭り」が行われている

当たり前といえば当たり前だと自分にツッコミをいれつつ

その当たり前をかみしめながら

心をこめて

いただきます。

 

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