ルネッサンスの大芸術家ミケランジェロの名言4選

 

生きている時から「神のごとき」とたたえられた芸術家がおります。

ルネッサンスを代表する巨匠(きょしょう)ミケランジェロです。

はるかな時や国境のへだたりに関係なく、人々の心を圧倒します。

ある時はそよ風が肌をなでるように繊細で、またある時はどこまでも静かに心にしみいってきます。

88年という長い生涯を生きた天才からこぼれ落ちた名言の数々をひろってまいりましょう。

 

ミケランジェロ名言4選

高い志を持とう

ミケランジェロ
最大の危機は、目標が高すぎて失敗することではなく、低すぎる目標を達成することだ。

一般的に物事を達成するには細かく低い目標を立てて、それを地道に達成してゆかなければなりません。

しかし、ミケランジェロはそれを否定しているわけではありません。

ミケランジェロの言っているのは

「せっかく生まれてきたんだから、変にひくつになって小さな目標で満足するのではなく、大きな目標を持たなければならない」

ということです。

大きな目標というのは人それぞれでしょう。

ただ、惰性(だせい)でダラダラ生きていてはむなしいものがあります。

知らず知らず生きている中の目標が低くなっていませんか。

ミケランジェロはそれを警戒しております。

努力あっての天才だ

ミケランジェロ
どれだけの労力を注ぎ込んだかを知れば、天才なんて呼べないはずだ。

世の中に天才と呼ばれる人たちはたくさんおります。

しかし、そういった人たちは実は人並外れた努力をしていたりします。

有名なのは野球のイチロー選手。

日本からメジャーに行って、ギネスに載るような大記録をうち立てております。

が、実はだれにも負けないぐらいの「練習の虫」。

そして、体調管理・健康管理・メンタル管理には抜け目なく、そんな努力を少年のころから何十年と続けております。

ミケランジェロも

●おさないころから石工修行に出

●作品の質を上げるために人体解剖や文献研究に余念がなく

●むりやりやらされた苦手な仕事でも長年妥協なく地道にやり続けた

そういった長い長い努力とこだわりの積み重ねがあのような素晴らしい表現の数々に結び付いていったのでしょう。

石の中に彫るべきものがある

ミケランジェロ
どんな石の塊も内部に彫像を秘めている。

それを発見するのが彫刻家の仕事だ。

夏目漱石の書いた『夢十夜』に日本の代表的仏師運慶が登場する小話があります。

西洋にミケランジェロがいるように東洋の運慶もまるで引けを取っておりません。

東大寺の南大門の両脇にそびえたつ金剛力士立像を見たことはありますか。

ものすごい迫力ですね。

そんな運慶があんまり上手に彫刻をするかたわらである人が言います。

「運慶は、木の中に埋まっている仁王を掘り出しているだけだ」

もちろん、私たち素人がやってもこんな風にはいきません。

ただ、東洋西洋両方の達人でこういったエピソードが出てくるのはおもしろいです。

本当にすごいことはつきることはない

ミケランジェロ
私が残念に思うのは、やっと何でも上手く表現出来そうになったなぁ、と思うときに死なねばならぬことだ。

今よりずっと平均寿命の短かった時代に88年生きたミケランジェロ。

死も間近になってなおノミをにぎり続けました。

若いころのあふれ出る情熱。

天才として世を何度もあっと言わせ続けました。

晩年になるにしたがって、体力は衰え、目は見えなくなってゆき、それでもなお高みを目指し続けます。

やがて、いたった静けさ。

日本を代表する浮世絵師葛飾北斎も死を前にしてこのような言葉を残しております。

葛飾北斎
天が私にあと十年の時を、いや五年の命を与えてくれるのなら、 本当の絵描きになってみせるものを。

北斎の享年も不思議なことに88才です。

 

きょうのまとめ

① ミケランジェロは一生涯高い志を持ち続けた

② ミケランジェロは大変に努力したから天才と呼ばれるようになった

③ ミケランジェロは石の中に彫るべきものを見つけ出せるほどの達人だった

 
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