モーツァルトはとんでもない変わり者?その性格に迫る!

 

18世紀、ウィーン古典派を代表する一人として、

クラシック界に大きな影響を与えた

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト

『トルコ行進曲』や『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』などの名曲は、もはや聴いたことがない人のほうが珍しいでしょう。

そんなモーツァルトが類まれな才能を発揮するようになったことには、幼少期に父から受けた徹底的な音楽教育が一端を担っています。

反面、神童として育てられた彼はその環境もあってか、少々変わった性格をしていました。

今回はそんなモーツァルトの性格に迫ってみましょう。

数々のエピソードから、クラシックの厳かな印象には一見そぐわない、

クスっと笑ってしまうような一面が垣間見えますよ。

 

大人になっても幼稚だったモーツァルト

モーツァルト

出典:Wikipedia

モーツァルトは幼少より父レオポルトに神童だと見初められ、6歳のころから10年間、パリ・ウィーン・ロンドンなどの大都市や、イタリア各地への演奏巡業の日々を送っていました。

また巡業の合間を縫って作曲活動も行っていたため、彼の幼少期は文字通り音楽漬けだったといえます。

いかにも普通の少年とは違う育てられ方をしたモーツァルトは、それこそ音楽に関しては右に出る者もいないほどの才能をもっていましたが、その反面性格は大人になっても幼稚な部分が目立つものでした。

舞踏会や演奏会

舞踏会に出席すると女の子のスカートをめくったり、ウィッグにイタズラをしたり…演奏会のリハーサルでは、退屈だからといって猫のモノマネをしながらピョンピョンと跳ねまわったり…。

モーツァルトが天才だったから許されていたのかもしれませんが、普通なら舞踏会は出禁モノ。

演奏会だって、関係者から大目玉ではないでしょうか…。

その子供じみた性格が災いしてか、モーツァルトは才能をもちながら職になかなか恵まれなかったという経歴をもっています。

当時ヨーロッパの音楽家が食い扶持を稼ぐ方法というと、宮廷のお抱え音楽家になるのが主流でした。

宮廷で演奏することを考えると、音楽家にもそれなりの品性が必要だったわけです…。

従姉妹に下ネタ満載の手紙をたびたび送っていた

モーツァルトは21歳のころに、通称「ベーズレ」という従姉妹と恋に落ちています。

彼はベーズレ宛ての手紙を何通も残していますが、その内容は下品過ぎてとても声に出しては読めないようなものでした。

「君のベッドをウ〇コまみれにしてやるぞ!」

「僕のお尻が火事だ!そうだ!ウ〇コが出たがってるんだ!」

…といった具合に、彼はいかにも小学生レベルの下ネタが大好きだったようです。

どのぐらい幼稚だったかということも伝わってきますが、捉え方によっては、「明るくて愉快」とも取れるのでしょうか…。

ペットのムクドリに詩を贈った

前項のように下品な内容のものも多かったため、遺族によって処分されてしまったものもありますが、モーツァルトの死後には、彼の家から700通以上の手紙が見つかったといわれています。

彼はベーズレだけに限らず、手紙でのやり取りを特に好んでいたのです。

ここまでの内容で、いたずらっ子のようなイメージが強いモーツァルトですが、自分の気持ちを文章で表現したいという繊細な一面も持ち合わせていたのですね。

また彼は動物も好きで、鳥を何羽も飼っていたという話があります。

そして可愛がっていたムクドリが亡くなったときには、そのムクドリに宛てた詩も残したのだとか。

人間以外もまた、手紙の対象になっていたのです。

その心優しさは、いたずらっ子な部分と合わせて、どちらも彼の純粋さを物語っているといえます。

 

並外れた努力家だった

大人になっても少年の心を持ち続けていたモーツァルトのこと、音楽に関しても少年のように夢中になって取り組んだのだろうと想像できます。

しかし彼は幼少のころの音楽教育が少なからず苦痛であったことを匂わせる発言もしているのです。

モーツァルトいわく、

モーツァルト
自分は天才などではなく、自分と同じだけの努力を積める人が周りにいなかっただけ

だといいます。

好きなことだけをやればよい幼少期を過ごしたから、その性格に育ったと思われがちなモーツァルトですが、彼にとって演奏巡業の日々は修行に他ならなかったわけです。

その努力家な一面には、並みの大人では到底敵わないものがあります。

 

きょうのまとめ

記事の中で「モーツァルトは幼稚だった」という文が何度も出てきましたが、

これはある意味、音楽家のあるべき姿だともいえないでしょうか。

というのも、音楽家とはそもそも人を楽しませる職業です。

それは伝統芸能であるクラシックの世界でも変わりません。

少年のような性格をもっていたモーツァルトは、まさに楽しむことのスペシャリスト。

人を楽しませる前に、自分が楽しくなければ…ということですね。

最後に今回の内容を簡単にまとめておきましょう。

① モーツァルトはイタズラと下ネタが大好き!とても幼稚な性格をしていた

② 自分の気持ちを文章にしたためる繊細さや、動物を思いやる心優しさをもっていた

③ 好きなことだけをして育ってきたかと思いきや、誰も真似できないほどの努力家だった

ただモーツァルトの性格がまかり通っていたのは、やはりその才能…つまり並外れた努力があってのものです。

ただ楽しければいい!というわけには、なかなかいかないというのも、また現実ですね…。

 

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