1549来る宣教師。
と、私は覚えました。
まだ帆船が頼りだったあの時代にいくつもの海をはるばる越え、
日本にまで布教にやってきた情熱。
その原動力とはいったい何だったのでしょうか。
そして、
教科書では語られない意外な真実。
日本に初めてキリスト教を伝えた宣教師
フランシスコ・ザビエルです。
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フランシスコ・ザビエルはどんな人?
- 出身地:ナバラ王国ハビエル(今のスペイン王国内)
- 生年月日:1506年4月7日
- 死亡年月日:1552年12月3日(享年46才)
- 日本に初めてキリスト教を伝えた宣教師
フランシスコ・ザビエルの年表
1506年(0才)フランシスコ・ザビエル生まれる
1515年(9才)ナバラ王国、スペインに併合される
1525年(18才)バリ大学に留学
1534年(28才)イグナチオ・デ・ロヨラらとイエズス会を設立
1541年(35才)アジア伝導のためリスボンを出航
1542年(35才)ゴア到着
1549年(43才)日本の薩摩に来着
1551年(45才)日本を発つ
1552年(46才)ザビエル亡くなる
フランシスコ・ザビエルはバスク人
フランシスコ・ザビエルはバスク人です。
バスクとは今のスペインとフランスにまたがったバスク地方にたくさん住む独自の言語と文字を持ったまさに独自の民族です。
その由来は不明で、今のヨーロッパ人がヨーロッパにやってくるよりも前からヨーロッパに住んでいたといわれます。
バスク人は今でも独立した気風が旺盛!
歴史的な有名人ではほかに
ラテンアメリカ独立運動の英雄シモン・ボリーバルやキューバ革命で活躍したチェ・ゲバラなど。
ザビエルの生まれた時は
ナバラ王国という独立した国家があり、ザビエルのお父さんは国の宰相でした。
しかし、1515年スペインによって併合。
スペイン・フランス・バスク人が複雑な抗争を続ける中、
ザビエルはやがてパリ大学に留学。
哲学を専攻するようになります。
イエズス会設立
そんなさなか運命の出会いが起こりました。
片足の自由を失った元軍人の転校生イグナチオ・デ・ロヨラ。
ザビエルより15才年上。
同じバスク人です。
そして、ロヨラはとても一生懸命キリスト教に取り組んでおります。
ザビエルはロヨラらに強く感銘し、
彼らをあわせて学友7人
キリスト教のさらなる研究と普及を目指し、モンマルトルの丘に誓いを立てました。
イエズス会の設立です。
日本来着
一同はローマ教皇パウルス3世と知り合い、
叙階(聖職者に任命)されます。
やがて、ザビエルはポルトガル王ジョアン3世にたのまれて、
インドのゴアに布教の旅に出ることになります。
ポルトガルのリスボン港から出航。
アフリカを回って3カ月でゴアに到着。
そこで宣教活動にはげみ、
続いてマラッカ(マレーシアを代表する港町)、モルッカ諸島(香料がいっぱい採れるので香料諸島といわれた)にもわたりました。
そんなさなかにであったのが
ヤジロウ
なる日本人。
人を殺してしまい、日本にいられなくなったらしいのですが、
ザビエルはその告白を聞いてやります。
やがて彼らは日本に布教の使命をもっていっしょに目指し、薩摩に来着。
そして、次はその都である京へと向かうことになります。
日本での挫折と成功
ザビエルだけでなく、
この時代の多くの宣教師から当時の日本人への評価の高さがうかがえます。
・誇り高い
・貧しさをあまり苦にしない(領主層ですらそうだったといいます)
後代、明治の小泉八雲などもこのあたりを絶賛しております。
ザビエルは平戸や山口によりながら京に入りますが、
当時の都は戦乱で荒廃しております。
天皇や将軍との謁見もかなわず、
失意のうちに山口・豊後(今の大分県)とわたり、その活動を続けてゆきます。
山口の強豪大名大内義隆には望遠鏡やギヤマン(ガラス細工)、置時計や小銃まで献上したようです。
ちなみにこの時日本に初めて眼鏡を持ち込みました。
豊後の戦国大名大友宗麟がこのころから熱心な
キリシタン大名
となったのはよく知られておりますね。
ほかにも小西行長のお父さん小西隆佐や盲目の琵琶法師ロレンソ了斎などと出会い、
彼らは次世代に活躍する国内伝教師たちとして育ってゆきます。
ザビエルはその後も旺盛にゴアを経て、さらには中国への伝教を志しますが、旅途中で病にたおれ、
今もその遺骸はゴアで腐乱することなく残り、
人々の信仰の大いなるよりどころとなり続けております。
きょうのまとめ
ザビエルといえばあの特徴的な髪形を連想されるかもしれません。
しかし、
あれは想像で描かれたもので、
実際、
西洋での肖像画を見ると、
みんな普通の髪形で、結構イケメンです。
① フランシスコ・ザビエルはバスク人であり、幼いころ自分の国がスペインに併合された
② フランシスコ・ザビエルはイグナチオ・デ・ロヨラらとともに「イエズス会」を立ち上げた
③ フランシスコ・ザビエルは日本やインドなどアジア各地にキリスト教伝導の旅を熱心に行った
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