蘇我入鹿とはどんな人物?簡単に説明【完全版まとめ】

 

「中大兄皇子と中臣鎌足が政治を専横した蘇我入鹿そがのいるかを殺害した。

これが大化の改新のはじまりである。」

歴史の授業でならった内容ですが、殺害された蘇我入鹿とはどんな人物だったのでしょうか。

今回は蘇我入鹿を紹介します。

 

蘇我入鹿はどんな人?

プロフィール

    月岡芳年筆『大日本名将鑑』「中臣鎌足 大兄皇子 入鹿大臣」。中臣鎌足と中大兄皇子が蘇我入鹿を討つ場面を描く。
    出典:Wikipedia

  • 出身地:大和(現在の奈良県)
  • 生年月日:600年~610年頃
  • 死亡年月日:645年6月12日(享年??歳)
  • 飛鳥時代の有力豪族。大臣。天皇を凌ぐ権力を持つが、乙巳の変にて中大兄皇子らに殺害される。

 

蘇我入鹿 年表

年表

西暦(年齢)

60?年(1歳)蘇我宗家の長男として生まれる。

642年(??歳)大臣の座を引き継ぐ。

643年(??歳)山背大兄王一族に攻め入り、自害させる。

645年(??年)645年(??年)乙巳の変にて死亡。

 

栄華から暗殺まで。蘇我入鹿の生涯

蘇我宗家の長男

蘇我入鹿は当時権力を誇っていた

蘇我宗家の長男として生まれました。

父親は蘇我蝦夷そがのえみしです。

正確な生年月日はわかっていませんが、600年から610年頃だといわれています。

優秀な青年時代

「蘇我入鹿に並ぶものはいない。」
若い頃の蘇我入鹿は元遣唐使の旻博士みんはかせにこう評されるほど優秀な学生でした。

青年になると旻博士の学問堂で学ぶようになります。

蘇我家の御曹司で大変優秀だった蘇我入鹿は、将来を約束された存在だったでしょう。

642年、蘇我氏が栄華を極めるなか父親の蝦夷から大臣の座を引き継ぎます。

傲慢な態度や強引な行動で反感を買う

大臣になった蘇我入鹿は、権力を背景に横柄な振る舞いをするようになり、皇族や他の豪族達の反感を買うようになります。

そもそも大臣の座を引き継いだのも蘇我氏の独断で天皇に許可を得たものではありませんでした。

その他、

・天皇の住む宮殿を見下ろす位置に広大な屋敷を建て「宮門みかど

・一族の子ども達を王子

と呼ばせるなど、自分が天皇のように振舞います。

蘇我入鹿への反感は、聖徳太子の一族である山背大兄王やましろおおえのおう

皇位継承問題をきっかけに攻め滅ぼした事件によっていっそう高まることになります。

中大兄皇子らに殺害される

645年、ついに蘇我入鹿は乙巳の変いっしのへんにて中大兄皇子や中臣鎌足らに殺害されます。

中大兄皇子と中臣鎌足は蘇我入鹿の権力に不満と危機感を抱いていました。

さらに中大兄皇子と中臣鎌足が実現をしたいと考えているのは、

「天皇中心の中央集権国家」

天皇以上の権力をもつ蘇我入鹿は最大の障壁でした。

朝廷の儀式の最中、蘇我入鹿は中大兄皇子に直接斬りつけられました。

入鹿の遺体は雨ざらしのまま庭に放っておかれました。

翌日に入鹿の父親の蘇我蝦夷が自害すると栄華を誇った蘇我宗家は滅亡することになります。

 

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蘇我入鹿のエピソードや伝説

本当に悪人?

長い間歴史の悪役だった蘇我入鹿ですが近年では再評価する動きがあるようです。

日本の正史である「日本書記」の編纂に中臣鎌足の息子の藤原不比等ふじわらのふひとが携わり、

藤原(中臣)氏の正当性を示す為に政敵の蘇我入鹿を悪く書いたのではないかと考えられるようになったからです。

例えば「山背大兄王殺害」は蘇我入鹿が単独で行ったと伝えられていましたが、今では複数の皇族や豪族が関わっていたと推測されています。

中臣鎌足と学友

蘇我入鹿と中臣鎌足は昔からの知り合いでした。

旻博士の学問堂で一緒に学ぶ仲間でした。

当時の2人がどのような会話をしていたかはわかりません。

一歩違えば歴史が変わっていたかもしれないと思うと興味深いですね。

 

きょうのまとめ

最後までお読み頂きありがとうございました。

蘇我入鹿についていかがでしたでしょうか。

蘇我入鹿とは?簡単にまとめると

① 若い頃の蘇我入鹿は優秀な青年だった。

② 権力を背景に権勢を振るうようになると他の豪族や貴族から反感を買うようになる。

③ 乙巳の変にて中大兄皇子らに殺害される。

④ 近年では蘇我入鹿への再評価の動きがある。

と言えるのではないでしょうか。

その他にも蘇我入鹿にまつわる色々な記事を書いています。

よろしければどうぞ御覧ください。

 
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