新渡戸稲造の
『武士道』(原題『Bushido: The Soul of Japan』)を読んだことはありますか?
非常に有名な本ですが、実際に読んだことのある人は少ないと思います。
そこで今回は新渡戸稲造のいう「武士道」とは何なのか、
簡単にご紹介していきます。
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『Bushido: The Soul of Japan』とは
『Bushido: The Soul of Japan』がアメリカで刊行されたのは1900年(1899年とされる場合もあります)のことでした。
英語だけでなく、各国の言語に翻訳され、世界的なベストセラーになります。
この本によって新渡戸は、日本人の精神を世界に伝えたのです。
日本語にも訳され、100年以上経った今でも、現代語訳本や関連本が出版され続けています。
新渡戸のいう武士道とは?
さて、それでは本題です。
新渡戸稲造のいう武士道とは何なのでしょうか。
現代を生きる武士でもない人間が、この本を読む意義はどこにあるのでしょうか。
なぜ書かれたのか?
そのヒントとなるのは、新渡戸が『武士道』を書いたきっかけにあります。
それは、新渡戸がベルギーの法学者・ラヴレーから受けた質問でした。
「日本には宗教教育がないのなら、どのように道徳教育をしているのか」
答えに窮した新渡戸は、自分の道徳観はどこから来たのか考えました。
すると、「武士道」からであるということに気が付いたといいます。
では武士道とは?
確かに「武士道」は、武士たちが自分たち武士に課してきたルールのこと。
例えば
・感情をすぐに出すことは無礼とされる
などです。
しかしそれは誰かが決めたものではなく、自然に発生したものです。
さらに、そこへ仏教や儒教、神道なども影響を及ぼしました。
そのため「武士道」は、単に武士という階級のルールだけにとどまらず、誰もが「こうありたい」という生き方へと発展していったのです。
すると「武士道」の精神は、社会的階級や性別、年齢も関係なく、受け入れられました。
まさにこれが、日本人の道徳観に影響を及ぼしていたのです。
世の中から武士は消えても、その精神は日本人の中に生き続けました。
さらにおもしろいのは、「武士道」が世界にも受け入れられたこと。
ここからわかるのは、「武士道」は日本だけのものではなく、世界にも通用する普遍的なルールだったのです。
なんでもアメリカのセオドア・ルーズベルト大統領は、自分の子どもたちにも『Bushido』を薦めたのだとか。
まさに「武士道」ではなく、世界の「Bushido」になったのですね。
きょうのまとめ
今回は現代の私たちが、新渡戸稲造の『武士道』を読む意義について、簡単にまとめました。
② 武士道は武士独自のルールに加え、仏教・儒教・神道などの考えも混ざっている
③ 武士道の考えは日本人に根付き、さらに世界にも受け入れられた
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より理解を深めたい方は、ぜひお読みになってくださいね。
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