黒田官兵衛と共に「二兵衛」と並び称され、
秀吉の天下統一を助けた天才軍師、
竹中半兵衛。
若い頃にはいじめられてもいたという竹中半兵衛とはどんな人物に成長し、活躍したのでしょうか。
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竹中半兵衛はどんな人?
- 出身地:美濃国大野郡(岐阜県揖斐郡大野町)
- 生年月日:1544年9月27日
- 死亡年月日:1579年7月6日(享年35歳)
- 信長と秀吉に請われた無欲の天才軍略家
竹中半兵衛 年表
1544年(1歳)美濃国菩提山領主・竹中遠江守重元の子として誕生。
1556年(11歳)菩提山城を攻めてきた不破勢を撃退。
1562年(18歳)家督を相続。美濃国の斎藤龍興に仕える。
1563年(19歳)美濃に侵入してきた織田信長軍を伏兵戦術で退散させる。
1564年(20歳)主君斎藤龍興の悪政を諫めるため16人で稲葉山城(のちの岐阜城)ののっとりに成功。のち城を龍興に返還し、隠居。
1567年(23歳)織田信長に仕え、羽柴秀吉の与力となる。
1570年(26歳)金ケ崎の退き口や姉川の戦いで名参謀ぶりを発揮。
1573年(29歳)小谷城の戦に参陣、京極丸攻略で功をたてる。
1575年(31歳)長篠の戦いで活躍。
1579年(35歳)三木城兵糧攻めを提案。のち陣中にて病死。享年35。
陣中で早世した不言実行の人
早熟の天才だった竹中半兵衛。
1556年、父親の重元の留守に居城である菩提山城を襲ってきた不破勢を撃退します。
その時、半兵衛はたったの11歳。
寡黙でしたが、抜けば刃のような少年でした。
さらに、1563年には美濃に侵入してきたあの織田信長軍を、
伏兵で取り囲んで攻撃する「十面埋伏の陣」という戦術で退散させました。
そして1564年、21歳のときに悪政を顧みない主君斎藤龍興の稲葉山城をわずか16人で占拠。
のち木下藤吉郎秀吉に説得され1570年には織田信長の直参となり、そして秀吉にも仕え、中国攻めや備前八幡山城攻めなどで活躍します。
黒田官兵衛と共に「二兵衛」と呼ばれ秀吉に貢献します。
1578年に黒田官兵衛が有岡城に幽閉された際、誤解した信長の命令に背いてまでも、官兵衛の息子を殺さず匿いました。
しかし半兵衛は自分の作戦による三木城攻めの最中、35歳で病死します。
作戦通り三木城攻めは成功。
数ヶ月後、黒田官兵衛が救出されて無実を証明し、殺されずにすんだ息子と再会します。
そして同時に息子の命の恩人半兵衛の死を知るのでした。
竹中半兵衛にまつわるエピソード
優しい外見の半兵衛の心の中をうかがうことができるエピソードを。
半兵衛、17人で城を乗っ取る
華奢で色白、物静かな半兵衛は、主君・斎藤龍興や家臣たちにいつもバカにされていました。
登城してきた半兵衛に龍興の家臣が小便をひっかけても、彼は黙ってそれを拭うだけ。
ところが1564年、半兵衛は稲葉山城に人質として送っていた弟の久作が病気だと偽ります。
そして、武具や武器を長持ち(荷物を入れるフタのある箱)に隠し、皆に振る舞う酒や食事だと嘘を言って稲葉山城に入城したのです。
そして城内の一室で悠々と武具に身を固めると、宿直だった者たち数人を切り伏せました。
その中にはあの半兵衛に放尿した家臣もいたとか。
駆けつける他の家臣たちをも倒すと、城主の龍興はあわてて城から逃亡。
こうして半兵衛たちは難なく稲葉山城乗っ取りに成功しました。
それまで何度も美濃攻めに失敗している尾張の織田信長はこれに驚愕。
半兵衛に対して
「稲葉山城を譲るなら美濃の半国を与えよう」
との破格の条件をもちかけますが、半兵衛はこれを拒絶。
主君に対するお仕置きが済めば気が済んだのか、城主だった龍興に城を返還しています。
半兵衛の秀吉への最後のアドバイス
病に倒れた半兵衛は秀吉のすすめにより京都で療養をしていましたが、回復の兆しはありません。
そこで彼はまた三木城攻めの陣に戻ります。
それを咎めた豊臣秀吉に
「どうせ死ぬのならば、陣中で」
と懇願し、陣の中へと入ったのです。
やがて半兵衛は、臨終の床で秀吉にこう忠告したそうです。
「信長公は英知大才の方ですが、気質は温順ではなく、偏ったところがあります。ご用心ください。 」
誰もが言いにくいことも誠意を込めてさらりと言ってのける半兵衛。
秀吉は陣中で本懐を遂げた彼の死に、涙を流しました。
きょうのまとめ
最後までお読み頂きありがとうございました。
竹中半兵衛とは、
② 信じる者に誠意を尽くす義の心がある男
③ 生きる場所も死ぬ場所も戦場だと心得ていた武将
その他にも竹中半兵衛にまつわる色々な記事を書いています。
よろしければどうぞご覧ください。
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