和宮とはどんな人物?簡単に説明【完全版まとめ】

 

時は幕末・維新。

一国の皇女でありながら時代の激動に翻弄ほんろうされ、

やがてはかなくも若くして散ってしまった命。

ただどうしたことかそんな短い在りし日のさんざめいたさまが、

はるか時を隔てた私たちの心にまで焼き付いてまいります。

和宮かずのみや

 

和宮はどんな人?

プロフィール
和宮

和宮
出典:Wikipedia

  • 出身地:京都
  • 生年月日:1847年7月3日
  • 死亡年月日:1877年9月2日(享年31才)
  • 幕末に将軍徳川家茂の正妻となった皇女

和宮の年表

年表

1846年(0才)和宮生まれる

1851年(5才)和宮、有栖川熾仁親王ありすがわたるひとしんのうと婚約する

1860年(14才)和宮に江戸将軍家への降嫁の話が持ちあがる

1861年(15才)和宮、徳川家茂いえもちと結婚する

1863年(17才)徳川家茂、第1回上洛

1866年(20才)徳川家茂、大坂で病没

1868年(21才)江戸無血開城

1877年(31才)和宮亡くなる

 

和宮、将軍家降嫁へ

和宮は仁孝天皇の第八皇女として生まれます。

満5才の時には同じく皇族である有栖川熾仁親王と婚約

しかし、
時はいよいよこれから幕末へ。

突如、朝廷内に
江戸への降嫁こうかの話が持ち上がると、

和宮は当初、
ただかたくなに拒絶をし続けます。

が、やがて様々な圧力にあらがいきれなくなります。

こうして、
降嫁は決行され、和宮は東海道をはるばる下ってゆくこととなりました。

「落ちて行く 身と知りながら もみぢ葉の 人なつかしく こがれこそすれ」

 

徳川家茂との夫婦仲は円満

大奥での暮らしは当初なかなかなじめなかったようです。

先の将軍の正妻である天璋院篤姫をはじめとする女性たちとも波風は立っていました。

そもそも同い年の夫徳川家茂とすら望まぬ結婚。

しかし、
次第に打ち解けあっていったようですね。

家茂はとても心優しく、機転の回る青年です。

それに対し、和宮にはこんなエピソードがあります。

家茂が庭に出ようとした時、履こうとした草履が乱れておりました。

和宮ははだしのまま飛び出し、草履をきれいにそろえたそうです。

幕府の厳しい政治状況を受け、家茂が初めての上洛をせねばならなくなった時は、

和宮はお百度参りを行っております。

「惜しまじな 君と民との ためならば 身は武蔵野の 露と消ゆとも」

 

徳川家茂からのおくりもの

一方の徳川家茂も上方からマメに手紙を送っていたようです。

そして、
かねてから和宮がほしがっていた

京西陣の織物をあつらえます。

が、
それが江戸に届くころにはすでに家茂はこの世の人ではなくなっておりました。

大坂城で第二次長州征伐総指揮の陣頭にあって、病で亡くなってしまっていたのです。

和宮はこの袈裟を握りしめ、つっぷしてなげき悲しみ、

後年、
この西陣織を袈裟けさにしつらえ、家茂の追善供養にまとったということです。

「空蝉(うつせみ)の 唐織り衣(からおりごろも) なにかせん 綾も錦も 君ありてこそ」

 

戊辰戦争から維新へ

夫の死とともに収まりのつかなくなった時代の激動はついに大政奉還をむかえ、

なおも錦の御旗をかかげた新政府軍が幕府打倒に進軍してまいります(この時の新政府方総大将はかつてのいいなずけ有栖川熾仁親王です)。

和宮は徳川の人質となりえたはずの立場にあって、

天璋院篤姫らとともに
徳川の存続を新政府方にさまざまにかけあいます。

幸い、
江戸は無血開城となり、

徳川慶喜の助命も、
徳川家達いえさとを新当主とする宗家の存続もみとめられました。

元号が明治に替わって2年、

和宮は徳川や江戸の人々の状況をしっかりと見定めた末に京都へと帰りますが、

その5年後にはまた東京へともどっております。

やがて、病を得て箱根塔ノ沢に療養し、その地で亡くなりました。

その亡骸は東京増上寺のかつての夫家茂のそばで今も眠っております。

 

きょうのまとめ

① 和宮は時代の大いなるうねりにより江戸将軍家に降嫁することとなった

② 和宮と徳川家茂の夫婦仲は円満であった

③ 戊辰戦争から維新にかけて和宮は徳川に寄り添って生きた

とても波乱万丈に生きた彼女には不思議なエピソードがいくつかあります。

ウソかまことかはわかりません。

ただ、もし興味のある人はこちら。
 
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