韓信とはどんな人物?簡単に説明【完全版まとめ】

 

韓信かんしんという人物をご存知ですか。

彼は蕭何しょうか張良ちょうりょうとならび、漢の三傑さんけつと呼ばれ、劉邦りゅうほうの下で活躍した人物です。

一時は楚王にもなりました。

今回はそんな彼の人生について紹介します。

 

韓信はどんな人?

プロフィール
韓信

韓信

  • 出身地:淮陰わいいん区(現在の中華人民共和国、江蘇こうそ省の淮安わいあん
  • 生年月日:紀元前230年頃
  • 死亡年月日:紀元前209年
  • 劉邦の下で活躍した武将

 

韓信 年表

年表

西暦

紀元前230年 淮陰区で誕生する。

紀元前209年 陳勝ちんしょう呉広ごこうの乱がおこる。

紀元前209年 項梁こうりょうの部下になった後、項羽こううの部下になる。

紀元前206年 秦が滅びる。この頃、項羽の下を離れる。

紀元前205年 彭城ほうじょうの戦いで、項羽に大敗する。

紀元前204年 張耳ちょうじ趙王しょうおうにするように進言する。

紀元前202年 劉邦から楚王に任命される。

紀元前201年 劉邦から謀反の疑いをかけられる。

紀元前196年 陳豨ちんきと反乱をおこし、捕まって処刑される。

 

地元では不良として有名だった

韓信は、地元の淮陰区では不良としてとても有名でした。

貧乏なだけなら良かったのですが、若かった頃の韓信は品行も悪く、きちんとした職業に就くこともできなかったようです。

そのため、韓信はみんなから見下されていました。

韓信はとある宿場の夫婦から食事をもらっていましたが、その夫婦も関心のだらしなさに嫌気がさし、韓信に食事を与えるのを止めてしまいます。

食事がもらえなくなって途方に暮れた韓信は、食べ物を食べることができないまま放浪。

老女から食べ物を与えられて何とか生き延びることができました。

 

韓信の出世と転落

ここからはどのように韓信が出世して、転落してしまったのかを紹介していきます。

なかなか才能を認められなかった

韓信は項梁と項羽に仕えていたとき、才能を認めてもらうことができませんでした。

項羽に仕えていた頃には何度か進言をしていましたが、項羽は韓信の進言を聞き入れることはなかったそうです。

劉邦に仕えるようになってからも、すぐに才能を認められたわけではありませんでした。

韓信の才能を最初に認めたのは、蕭何です。

韓信が劉邦のところから逃げようとした際、蕭何が何とかして韓信を引き留めたのを見て、劉邦は仕方なく韓信の才能を認めるようになります。

項羽の弱みを知っていた

韓信は項羽に仕えていたこともあって、項羽の弱点をしっかり知っていました。

韓信は

・ 項羽には部下に対する報酬が十分ではないため、従ってはいるものの内心不満がある者も多い

・ 劉邦には項羽と違って人徳があるため、機会があれば項羽を倒すことは可能だ

などと、項羽の弱点を劉邦が喜ぶように進言しています。

その後も進言を行ったりきちんと武功を立てたりして、劉邦が前漢の初代皇帝になってからは楚王に任命されたのです。

この時が、韓信が一番地位も名声も得ていたときでした。

劉邦から謀反の疑いをかけられ、劉邦に愛想を尽かす

劉邦は皇帝になってから、とても疑い深い性格へと変わってしまいます。

かつては部下の進言を聞き入れることができる器の大きな人物でしたが、皇帝になってからは武功をたてた部下にも謀反の疑いをかけ、処罰をするようになってしまいました。

張良が「仙人になりたい」と言って劉邦の側から離れたのも、劉邦から謀反の疑いをかけられることを恐れたからではないかと言われているほどです。

韓信も自分の旧友である鍾離眜しょうりばつという元武将をかくまったという理由で、劉邦から不興を買うことになります。

韓信は鍾離眜を自害させ劉邦の誤解をときます。

劉邦は仕方なく韓信の謀反の疑いを保留にしましたが、兵を持たない役職にまで韓信を降格させます。

劉邦の疑心暗鬼ぶりに嫌気がさした韓信は、自分のことを尊敬してくれている陳豨ちんきと共に反乱を起こして捕まり、処刑されてしまったのです。

 

きょうのまとめ

最後までお読み頂いて、ありがとうございました。

韓信とは?

① 漢の建国に功績があった「漢の三傑」の一人

② 一時は楚王にまで出世した

③ 劉邦の疑心暗鬼ぶりに嫌気がさして反乱をおこし、処刑された

悲しい最後を遂げた韓信ですが、

みんなから見下されていた低い立場から一国の王になるまで出世した彼の人生からは、

並大抵でない努力の功績を読み取ることができます。
 
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