ガガーリンの名言3選 | 人類初の宇宙に行った男が残した真実の言葉とは?

 

人類で初めて地球を外から見た宇宙飛行士、

ガガーリン

1961年に行われた世界初の有人宇宙飛行でボストーク1号に一人で乗り、

無事に帰還して一躍時の人となりました。

日本でも「地球は青かった」という名言と共に有名になったガガーリンですが、

実際のところ彼はこの名言を言っていないようなのです。

そこで今回は、ガガーリンが残したと言われている名言3つに注目して、

その真実を探っていきましょう。

 

ガガーリンの名言3選 嘘と真

ガガーリン

ガガーリン
出典:Wikipedia

ここからは早速、ガガーリンが残したと言われている有名な3つの名言をご紹介していきます。

果たして、彼が残した本当の言葉は一体なんだったのでしょうか。

地球は青かった

まずは冒頭で触れたこの名言。

ガガーリンが人類を代表して初めて宇宙に到達し、

地球を外側から見たときの率直でいて感動が伝わってくる名言です。

しかし、ガガーリンが地球に無事帰還して言ったとされる言葉は、

実は微妙にニュアンスの違うものだったのです。

それがこちら。

「空は非常に暗くて、地球は青みがかっている」

先程の名言とは打って変わってなんとも単調で説明めいた印象を与えてきます。

それもそのはず。

この言葉はガガーリンがインタビューを受け、宇宙へ行き地球を見た感想を語るなかで

出てきた言葉を日本語に直訳したものでした。

それが日本では「地球は青かった」というロマンチックなニュアンスの言葉に変換され、

あたかもガガーリンが実際に言った名言として広まったのです。

神はいなかった

日本ではあまり知られていませんが、

実は世界的にはこちらの名言の方が先程ご紹介したものより有名なんです。

宇宙に行き、地球の外を見てきたガガーリンは

「見回してみても神はいない」

「私はまわりを見回したが、神は見あたらなかった」

「天に神はいなかった」

という意味合いの言葉を残したとされています。

しかしまたしても、この名言はガガーリンが言ったものではないということが判明しています。

実はこの言葉はガガーリンの次に宇宙に行った同じソ連の宇宙飛行士、

チトフがアメリカを訪問した際、シアトルで記者に向けて発した言葉でした。

というわけでこの名言はニュアンスの違いどころではなく、

そもそもガガーリンの残した名言ではなかったのです。

ちなみに日本でこの名言がほとんど知られていないのは、

やはりキリスト教文化圏である欧米諸国との神に対する感覚の違いからきていると考えられます。

さあ行こう

ここまでご紹介してきた名言は2つとも、実際にはニュアンスの違うものだったり、

そもそも別の宇宙飛行士が残したものだったりと驚きの事実が発覚してきました。

しかし唯一、ガガーリンが確実に彼自身の声で発したとされる名言が残っています。

それがこの

「さあ行こう(パイェーハリ)」

という言葉です。

これは、まだ誰も言ったことのない宇宙に今まさに飛び立とうとするタイミングで言った言葉でした。

その後計画が成功しガガーリンも無事に帰還したことで、

この言葉は人類の宇宙時代の始まりを告げるものとして彼の代表的な名言となりました。

しかしながらこの名言は日本を含め、多くの国々であまり知られていません。

というのも、ガガーリンが宇宙に到達した1961年当時、世界は東西に分かれ、

ソ連だったロシアとアメリカは対立関係にありました。

そんななか、ソ連を代表するガガーリンが宇宙に行った人類初の英雄になったということは、

東側諸国にとっては誇らしいことでも、西側諸国にとっては少なからず悔しさを感じたはずです。

そうなると、ガガーリンが発した宇宙時代の幕開けを告げるこの名言も、

彼らにとってはあまり受け入れたくない言葉だったのかもしれません。

真相は分かりませんが、この名言が東側諸国以外にほとんど知られていないのは確かです。

 

きょうのまとめ

今回は、人類史上初めて宇宙に行った宇宙飛行士、

ガガーリンが残したとされる名言を3つ紹介しました。

いかがでしたでしょうか。

最後に、名言とその裏側について簡単にまとめると

① 「地球は青かった」・・・特に日本で有名なこの名言。実は「空は非常に暗くて、地球は青みがかっている」という実際の発言の直訳を、ニュアンスを変えてロマンチックに変換されたものだった

② 「神はいなかった」・・・日本以外の国々で有名なこの名言。実はガガーリンが発したものではなく、彼と同じソ連出身で彼の次に宇宙に行った宇宙飛行士がアメリカを訪問した際、記者団に向けて言った言葉だった

③ 「さあ行こう」・・・ソ連時代の東側諸国で有名なこの名言。宇宙に飛び立つまさにその瞬間に発したもので、計画が成功しガガーリンも無事帰還したことで、人類の宇宙時代幕開けを告げる代表的な名言となったが、アメリカや日本を含め、西側諸国ではほとんど知られていない

人類初の宇宙到達を果たしたガガーリン。

その功績は世界規模で讃えられる一方で、こうした歴史に残る快挙を達成した人物も、

政治情勢や時代の流れによって少しずつ歪められて伝わっていくということが、

今回の名言を調べるなかで見えてきました。
 
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