ヨーロッパ史において一番成功をした政治指導者かもしれません。
エリザベス1世。
果たしてどんな性格をしていたのでしょう。
●彼女が女王として成功できた秘訣
●表とは少し違うその素顔
をのぞいてみましょう。
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エリザベス1世の特徴を表す4つの性格
負けず嫌い
エリザベス1世の言動を見ていると感じられるのがその負けず嫌いさ。
彼女は地位や才能にとても恵まれていますが、かといってそれに満足しきっているわけではありません。
●たとえば、北どなりのスコットランドの女王メアリースチュアートから使者が尋ねてきた時
「そちらの女王は私より美しい?」
「私よりイタリア語が上手?」
「私より狩りが上手?」
などと質問攻めにしたりしております。
●また、目立つために自分だけ色鮮やかなドレスをまとい、ほかのすべての女性には黒と白の地味なドレスをまとわせることがありました。
この時、あるフランス貴族に
「ほかの女性はどうでしたか」
とうかがい、
「太陽を前にして月は目に入りませんでした」
と答えると満足したようです。
これぐらいの負けん気があってこそ、当時の弱肉強食の世界で祖国を強国にのし上げていけたのでしょう。
愛が深い
エリザベス1世は1度愛した者への愛の深さがうかがえます。
●恋人ロバート・ダドリーはちょっとごう慢な性格でみんなには好かれていませんでした。
が、エリザベス1世だけはその死をとてもいたみ、死後も彼の最後の手紙を大事に保管し続けました。
●ただ、その愛深いがゆえに、裏切られると大いに取り乱す場面が見られます。
たとえば、恋人ロバート・ダドリーが結婚するととてつもない怒りで絶叫しました。
ケース・バイ・ケースでキャラを鮮やかに使い分けられる
このあたりはさすがです。
●あるよその国の外交官からちょっと困った政治問題を突き付けられそうになったことがありました。
その時は、もっともらしい、でも、本題とはちょっとずれた話、を延々とまくし立てて、結論を出させないようにしました。
使う場面によっては無責任極まりない戦術ですが、こういった外交戦には大変に有効です。
●かといって当時の強国だったスペインのプレッシャーに対しては海賊行為で立ち向かう、という(今の社会でならかなり問題行為ですが)かなり強気なところも見せます。
●さらに、王権が強い当時にあって議会の意思を尊重。
「私は見る。でも語らない」
とエリザベス1世が語っている通り、あまりむやみには口出ししませんでした。
ケース・バイ・ケースで出方も様々に使い分けられる、なんだか武田信玄の「風林火山」のようです。
真珠が大好き
エリザベス1世と言えば、とてもゴージャスな装いで知られております。
そんな彼女が大好きだった宝石が真珠。
その量があまりなのでイングランド中の真珠がなくなった、とも言われます。
エリザベス1世がなぜそんなに真珠に夢中になったかというと、ライバルであるスコットランド女王メアリースチュアートの存在。
メアリースチュアートもとても真珠が好きで、ファッションによく用いておりました。
ファッションは女性の戦闘服ともいえますからね。
エリザベス1世は彼女に負けたくなかったからだ、と言われております。
きょうのまとめ
エリザベス1世は幼いころから若いころ、大変に苦労をして成長した人です。
母親アン・ブーリンは父親ヘンリー8世の勝手な都合で刑死させられてしまいました。
自身も異母姉メアリー1世にたびたび謀反を疑われ、一度はロンドン塔(※)に入れられ、あわや刑死の恐怖におびえました。
(※)ロンドンにある要塞、牢屋。
そんな中でも大変に豊かな才能と恵まれた教育環境から頭角を表し、ついにはイギリスを代表する女王にまでなりました。
女性らしさを存分に発揮した彼女のしたたかで華のあるリーダーシップは今も世界中を魅了しております。
① エリザベス1世はとても負けず嫌い
② エリザベス1世は愛が深く、裏切られると怖い一面も……
③ エリザベス1世はケース・バイ・ケースでキャラが使い分けられる
④ エリザベス1世は真珠が大好き
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