芥川龍之介の名言を辿る|才能を開花させた情熱の正体は?

 

明治~大正の世に生き、数多くの短編小説を残した

芥川龍之介あくたがわりゅうのすけ

彼の功績を称えて設立された芥川賞は現在でも文学界最高峰の栄誉で、作家を志す人の誰しもが憧れる存在です。

また彼はわずか35年の短命な人生を送り、しかも最後は自殺という悲劇的な死を遂げた人物でもあります。

そのことが余計に、芥川の存在を伝説的にしている面もあるでしょう。

芥川龍之介はいったいどんな思想をもって、その短い人生を駆け抜けたのか。

今回は彼の名言の数々を見ながら、その人物像を探っていきましょう。

天才である芥川の言葉には、現代を生きるヒントもたくさん隠されているはずです。

芥川龍之介の年表を含む【完全版まとめ】記事はこちらをどうぞ。
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天才の影を覗かせる名言

芥川龍之介

芥川龍之介
出典:Wikipedia

人生の悲劇の第一幕は

人生の悲劇の第一幕は親子となつたことにはじまつてゐる。

(出典:侏儒の言葉)

「子は親を選べない」とはよくいったもの。

人生がどう転んでいくかは、ほとんどが本人の責任ですが、ただひとつ、どうあがいても変えられないことを挙げれば親子関係になるでしょう。

芥川がそう語っているのは、何を隠そう彼自身が親子関係に恵まれていないからです。

彼は生後7か月ばかりのころに、母が病気を患ったため、母方の芥川家に預けられています。

また父親は素行が悪く芥川家から嫌われていたために、その親子関係も引き離されてしまいました。

芥川はその逆境にも挫けず勉学に励み、毎年数人の合格者しか出さない東京帝国大学英文科に合格するなど、自分の力で人生を切り拓いていきます。

何かを志すのに環境が恵まれているか否かは関係ないことを示す、彼の天才たるゆえんを物語る名言です。

危険思想とは

危険思想とは常識を実行に移そうとする思想である。

(出典:侏儒の言葉)

出る杭は打たれるということか、SNSなどを見ていると、何か事を起こそうとしている人に対する批判が目につきます。

そしてその人の行動が報われると、批判していた人たちが手のひらを返したように意見を変えるのも日常茶飯事。

前例のないことは多くの人には危険思想に思えても、やってみるとその常識が覆ることが往々にしてあるのです。

阿呆はいつも

危険思想に思えること。

それを「別に変なことではない」と行動に移せるような人が、芥川のような天才なのでしょうね。

また彼は晩年の作品『河童』のなかで以下のようにも述べています。

阿呆はいつも彼以外のものを阿呆であると信じている。

(出典:河童)

頭の悪い人というのは、自分の想像の及ぶ範囲のことしか認められないから、新しく行動を起こす人を批判する…前の名言と結び付けて、そのように解釈できますね。

天才から見て凡人がどのように見えているのか。これも芥川だからこそわかり得た価値観だといえます。

 

芥川を創作にかき立てたものは恋愛?

満たされるか満たされないかわからない欲望のために

人間は時として、満たされるか満たされないかわからない欲望のために一生を捧げてしまう。その愚を笑う人は、つまるところ、人生に対する路傍ろぼうの人に過ぎない。

(出典:芋粥)

“路傍”という言葉が聞き慣れませんが、これはみちばた…つまり脇役のことを意味します。

欲望に任せて何かに夢中になっている人は滑稽にも見えますが、そういう人をバカにする人は結局、脇役にしかなれないということ。

人生を最大限に楽しむためには欲望のおもむくままに、夢中になる瞬間が少なからず必要だと、芥川は言いたいのでしょう。

文を作るのに欠くべからざるものは

彼はかなりの女好きとしても逸話が多く残っており、短い結婚生活のなかでも不倫を幾度と行っています。

それ自体は決して褒められたことではありませんが、恋愛に夢中になるその情熱が作品に息を吹き込んでいたこともまたたしかで、芥川は自身の創作活動に対し、以下のようにも述べています。

文を作るのに欠くべからざるものは、何よりも創作的情熱である。

(出典:侏儒の言葉)

情熱がないと優れた作品を作れないというのは、「そりゃあそうだろう」といった感じですが、芥川にとってその情熱というのは、何より恋愛のことだったと考えられます。

われわれを恋愛から救うものは

彼は大学在学中、吉田弥生という幼馴染の女性に恋をしましたが、芥川家の反対に遭い、このとき失恋しました。

その翌年から代表作の『羅生門』を発表するなど、創作活動を加速させていくのです。

このとき彼を突き動かしたものは、まさに失恋の激情だったのでは?そのことを裏付けるかのような以下のような名言もあります。

われわれを恋愛から救うものは、理性よりもむしろ多忙である。

(出典:侏儒の言葉)

多忙が恋愛から救ってくれるというのは、失恋で苦い経験をした人ならよくわかる感覚でしょう。

相手のことを考えてしまって、何かに夢中になってでもいないとどうしようもない。

芥川の場合、そうやって気を紛らわすために必死で取り組んだものが実を結んだのですから、やはり恋愛にはそのぐらいのパワーがあるのです。

学生さんなら、失恋から立ち直るために部活に打ち込んだり、バイトのシフトをたくさん入れたり…といったところでしょうか。

芥川も似たような感情をもっていたと思うと、いくら歴史上の偉人といっても、やはり同じ人なのだなと勇気付けられますね。

 

きょうのまとめ

芥川龍之介の名言を辿ってみると、天才的なセンスをもち合わせていたこともわかりますが、恋愛に左右される資質があることなどもまた興味深いですね。

作家の才能というのは特に、そういった感情の部分が大きくを占めるのでしょう。

最後に今回のまとめをしておきます。

① 芥川龍之介は恵まれない家庭環境にめげず、努力で道を切り拓いた

② 新しい行動に対し、批判するのは想像できる頭をもっていない人

③ 芥川の作品の多くは恋愛の情熱でできている?

芥川の生涯は決して順風満帆ではありませんでしたが、さまざまな経験を重ね、彼がその才能を磨き上げていった軌跡は紛れもなく輝かしい功績です。

生き様や作品に傾ける情熱には、やはり見習える部分がたくさんありますね。

 

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