フランス革命の「道具」のように使われ、悲劇の最期を遂げた、フランス王妃。
マリー・アントワネット。
今回は彼女の数ある名言(英語)の中から厳選3選をご紹介します。
果たして彼女は本当に、フランスを破綻に陥れた浪費家の「赤字夫人」だったのか。
そして、果たして彼女は、市民の気持ちなど全く構わない極悪非道の処刑に処されるべき女性だったのか。
彼女の名言とともに、真の姿を考えてみましょう。
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マリー・アントワネットの名言集(英語)3選
If the people have no bread,
誰もがまず思い出す、彼女の有名な言葉ですよね。
フランス語の表現では、正確には「ケーキ」ではなく、バターと卵をふんだんに使った「ブリオッシュ(Brioche)」というパンのことを指しています。
この発言は、彼女が
「贅沢に溺れ、パンを買うことさえ出来ない市民の気持ちを全く理解していない象徴」
として伝えられてきました。
しかし、最近の研究によると、この言葉自身は彼女が初めに発言したのではなく、
啓蒙思想家のルソーが彼の著書「告白」で既に記載していた一文であったそうです。
また、当時のヨーロッパの文献でも既にこのような表現は使用されていたらしく、
「彼女が、周りが唖然とするのも気にせず、この言葉を昂然と発したのか、疑い深いものがある。」
と現代では考えられています。
Courage! I have shown it for years;
処刑当日、祭司が彼女を処刑の場へと連れて行く際に、
祭司は、彼女にそっと呼びかけたそうです。
(勇気を出すのです、マダム!今こそ勇気を見せる時なのですから!)
その彼に、彼女はこのように答えたそうです。
think you I shall lose it at the moment when my suffering are to end?
(勇気!それこそ、私がこの何年もの間見せてきたもの。そして、私がこの苦しみを断つ瞬間、その勇気を失うと思っているの?)
確かに今までのフランス王族と同じく、彼女は豪華絢爛な生活をしてきたかもしれません。
しかし、あまりにも誇張した評判や噂によって、彼女は市民に憎まれる存在となってしまい、
残酷に家族から引き離され、死刑判決まで受ける運命に立たされました。
そのような状況下でも彼女が決して希望を失わず、勇気を持って戦い続けた姿がこの言葉から読み取れますよね。
Please forgive me, Monsieur.
(ごめんなさい、わざとではないんです。)
その一方、彼女はとても繊細で優しい一面を最後のシーンで見せています。
この言葉は、処刑台に処された時、死刑執行人の足を偶然踏んでしまった際に
彼女が口にした言葉だと言われています。
これから死に向かう人間が、どうして最期まで周りの人への気遣いの言葉をこのようにかけることができるでしょう。
きょうのまとめ
マリー・アントワネットの名言集(英語)を3つご紹介しました。
これら3つの彼女の発言からだけでも、彼女を
「国民を顧みず、自分の欲望のままに生きた極悪非道な人間」
と判断するのは疑い深いことがわかりますよね。
彼女はきっと、一人の王妃、オーストリア王女、妻であり、そして母親として、
とても勇敢で愛情深い女性だったのではないか。
そんな風に理解することができるのかもしれません。
他にもマリーアントワネットに関する記事をぜひお楽しみください。
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(パンがなければケーキを食べればいいじゃない。)