玄奘とはどんな人物?簡単に説明【完全版まとめ】

 

ネットで何かややこしい調べ物をした時、こう思ったことはありませんか?

●サイトによって書いていることがバラバラ

●サイトによってはウソ情報がいっぱい混じっている

正直、うんざりしますよね。

どれが正しいんだよ。

当時の中国仏教界もこれは同じでした。

より正しい仏教をものにしなければ。

なら、オリジナル。

おしゃかさんのいたインドです。

中国から本当に旅立ってしまった偉人があの玄奘げんしょう三蔵法師さんぞうほうし

彼の困難極まりない救世の道は達成されるのでしょうか。

砂漠、雪山、いくつも越えて、見知らぬ国を旅します。

リアル『西遊記』へとレッツ・ゴー!

 

玄奘はどんな人

プロフィール
  • 出身地:中国河南省緱氏
  • 生年月日:602年(諸説あり)
  • 死亡年月日:664年3月7日(享年62才ごろ)
  • 中国の仏教僧。正しい仏法を求めてインドまで旅する。帰国後たくさんの仏典を翻訳。

 

玄奘の年表

年表

602年ごろ(0才)玄奘生まれる

612年(10才)浄土寺に学ぶ

619年(17才)蜀に遊学。隋滅亡。

629年(26才)インドへの旅に出発

645年(43才)長安に帰り着く
~翻訳事業をおこなう

664年(62才)玄奘亡くなる

 

玄奘の生い立ち

玄奘の本名は陳褘ちんいです。

家は代々学者肌です。

お父さんは役人でしたが、本業への興味は薄く、儒学などの勉強にいそしんでおりました。

玄奘もあまり外に出てみんなでワイワイやるよりは、部屋にこもって本を読んでいるような少年でした。

当時の王朝は

仏教を国中に一生懸命広めておりました。

玄奘もやがて仏教に熱中してゆきます。

 

とどまらない向学心

やがて、時代は隋末に移ろいます。

各地で戦乱が起こり、三蔵の暮らしていた洛陽でも仏教の研究がむずかしくなってきます。

そこで、唐の新たな都長安、さらには「天府」と呼ばれる平和で豊かな土地蜀へと玄奘は遊学してゆきます。

しかし、勉強熱心な玄奘はまだまだ飽き足りません。

次第に

玄奘
本場インドでもっと確かな仏教を学びたい

と思うようになり、ついに西遊の旅を志すようになりました。

 

玄奘の旅立ち

“一度思い立つと何が何でもやる”

というのが玄奘のスタイルです。

涼州の長官は玄奘がインドを目指していることを知り、「行くな」と命令します。

しかし、玄奘の固い意思はゆらぎません。

より確かな仏法を求めて、行く先々の人々の助けも借り、彼はなんとかさらなる旅を続けることができました。

 

苦難と充実の『西遊記』

玄奘の行く手は延々と広がる砂漠や、凍てつく高山、……。

さらに、賊や化け物によって何度も絶体絶命のピンチにおいこまれます。

高昌国では、王様にあんまり気に入られすぎて、出国できない、ということもありました。

ちなみにこの高昌国は玄奘が帰りに立ち寄ったころにはすでに唐に滅ぼされておりました。

世の中にはひとつとして同じままで居続けられるものはない。

ずっと変わりゆく。

“無常”ですね。

そして、中央アジアからインドに入り、ナーランダにあるとても充実した仏教大学ではみっちり勉強。

やがてインドをほぼ一周して中国へと帰ってゆきます。

 

 

玄奘は帰国後もパワフル!~翻訳事業~

帰国後は唐の政府や人々に大歓迎されます。

唐の皇帝李世民からは政治家になるよう勧められますが、玄奘は拒否

あくまで「お経の翻訳」に集中します。

彼が翻訳にたずさわったお経は1347巻

ほかの有名な翻訳僧の実績はみんなケタが一つ少ないので、どれだけずば抜けているかがわかるのではないでしょうか。

思いつめるとトコトン。

このエネルギーのもたらす功徳のとてつもない大きさ。

そして、正直うらやましい人生だと思います。

 

きょうのまとめ

西域という言葉あります。

これは中国発の言葉で、読んでそのまま「中国の西にある地域」という意味です。

中国の西にはシルクロードがあり、はるかヨーロッパにまで通じております。

忘れてならないのはその東の終着点に日本があるということです。

たとえば、法隆寺や東大寺、唐招提寺、金色堂、……など、確かに“西”を思わせる何か。

そこにはあまりに多くの人々の思いと見知らぬ風土がこめられております。

① 玄奘は学者肌の家系出身

② 玄奘は思いつめるとトコトンやる性格

③ 玄奘は『西遊』の旅から帰ってきてもなおパワフルだった

 
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