18世紀に活躍した、スコットランド・エディンバラ出身の哲学者、
デイヴィッド・ヒューム。
イギリスや英語圏における「経験論」を代表する人物の一人である彼は、歴史学者であり政治哲学者でもありました。
そして深い思考に基づいた興味深い言葉を多く遺しています。
そこで今回は、デイヴィッド・ヒュームが遺した名言から、彼の思想を少し覗いてみましょう。
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デイヴィッド・ヒュームの名言 ~精神世界~
ここでは、人間の内面的、精神的世界について述べられたデイヴィッドヒュームの名言たちをご紹介していきます。
誰もが持つ劇場
人間は毎日外部から様々な刺激を拾い、知らぬ間にその影響を受けています。
それによって心も一秒ごとに変化を見せます。
喜び、怒り、悲しみ等。
様々な感情や感覚が湧き上がってはときにそれが入り混じり、それが直接行動に繋がったりもします。
本人はただ生活しているだけでも、デイヴィッドヒュームからすればそこには立派なストーリーが存在するのです。
そう考えると、誰もが劇場を持っていると言えますね。
理性とは
理性と情緒は別なもののようでいて、決して切り離すことはできない。
この名言では、デイヴィッドヒュームのそんな考えが見えてきます。
しかも彼が言うには、理性より情緒の方がパワーバランス的に勝っています。
情緒を重んじてこそ、理性が成り立つのですね。
負のサイクル
それらが全ての循環の完結するまで尽きることはない。
憎しみは憎しみしか生まない、そんな言葉を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
怒りや悲しみなど、ネガティブな感情から生まれる言動は、皮肉にもその輪の中で廻り続けます。
疲れ果てるまで廻り続け、遂には壊れてしまうのか、あるいは何か突破口を見つけることができるのか。
負の感情には、そんな底知れぬ恐ろしさが潜んでいるのです。
デイヴィッドヒュームの名言 ~モチベーションアップ~
ここでは、先程ご紹介したものたちよりもう少し易しい、かつモチベーションを挙げるような名言たちをご紹介します。
貪欲の使い道
欲深いことは、しばしばネガティブなイメージとして捉えられてしまいます。
しかし、その貪欲さを向ける方向によっては、自分自身を向上させるポジティブなエネルギーにも変わるのです。
貪欲である自分を、生かすも殺すもすべてはあなた次第です。
この名言では、物事の二面性について気づかせてくれています。
人生の案内人
人間は習慣を好む生き物です。
あなたにも知らず知らずのうちに習慣化していることの一つや二つ、改めて探してみれば見つかるはずです。
そしてその習慣が、自分自身の人生を作っているのだということを、デイヴィッドヒュームはこの名言の中で私たちに気づかせてくれています。
無意識にも続けている習慣がその人の人生を作っているのなら、その習慣は良いものに越したことはありません。
この名言に出会ったことを機に、今一度ご自身の習慣を見つめ直してみてはいかがでしょうか。
真の慰め
人は何かで落ち込んで誰かに頼りたくなった時、2つのパターンが見られます。
励ますような優しい慰めを求めるパターンと、その人らしいいつも通りの接し方を求めるパターン。
感情が求めるものは時や場合によって人それぞれですが、デイヴィッドヒュームはどうやら後者だったことがこの名言からは見えてきます。
確かに、落ち込んでいるときに相手に気を遣わせてしまうよりも、変わらずいつも通りのその人でいてくれる方が落ち着くときもありますよね。
あなたの大切な人が落ち込んでしまったとき、その人が求めているのはどちらでしょうか。
きょうのまとめ
今回は、デイヴィッドヒュームが遺した名言を厳選して6つご紹介してきました。
いかがでしたでしょうか。
何か心に留めておきたいもの、あるいはあなたの思考を刺激するようなものはありましたか。
最後に、今回ご紹介した内容を簡単にまとめると
① 18世紀に活躍した「経験論」を代表する哲学者デイヴィッドヒュームは、奥深い名言を多く遺している。
② デイヴィッドヒュームの名言の中には、人間の情緒や理性など、心に関するものが多くある。
③ 哲学者らしい深くて説得力のある、モチベーションに繋がるような名言も遺している。
デイヴィッドヒュームは他にも様々な名言を遺しています。
興味を持たれた方は、ぜひ調べてみて下さい。
彼の思想の一端からその人物像が見えてくるかもしれません。
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底ではいろいろな知覚が次々に現れる。
去っては舞い戻り、いつの間にか消え、交じり合っては限りなく様々な情勢や状況を作り出す。