社会主義の体現化で有名なドイツの哲学者、
カール・マルクス。
彼は18〜19世紀の偉人として有名ですが、ニートのような生活を送っていたことでも有名な人物です。
今回は、彼の生活に関するエピソードを3つ紹介します。
カール・マルクスのニートエピソード3選
カール・マルクスがニートであったことに関するエピソードを3つピックアップ。
社会主義者として人生を全うしたマルクスですが、常に大変な生活を過ごしていました。
父親が呆れるほどの浪費癖
マルクスは大学生時代、弁護士であった父親から仕送りをもらっていました。
しかし、マルクスが父親に要求した仕送り額は異常な金額。
父親が以下の文句を言ってしまうほど、高額な仕送りでした。
「裕福な家庭の子弟でも年500ターレル以下でやっているというのに、我が息子殿ときたら700ターレルも使い、おまけに借金までつくりおって」
(Wikipediaより引用)
文句の内容通り、マルクスは高額な仕送りだけでは足らず、借金までしてしまうほどの浪費癖があったのです。
なおかつ、日頃の生活にも問題を抱えており、警察に捕まった経験も。
このようなことに対して、マルクスの父親はもう1つ別の不満を端的に述べています。
「まとまりも締めくくりもないカール流勘定」
(Wikipediaより引用)
マルクスの浪費癖は、父親だけではなく、家族そのものに影響を与えます。
1838年、高額な仕送りを払い続けていたマルクスの父親が死去。
母親が家族の稼ぎ頭となります。
しかし、マルクスの高額な仕送り要求は変わりません。
父親が亡くなってしまい、稼ぎが大きく減ってしまったにも関わらず、そのことを無視して要求したのです。
それゆえに、次第に家族のとの関係が悪化してしまい、金銭トラブルが多発してしまいます。
また、金銭面だけではなく、学術面でも家族を困らせる結果に。
マルクスは法学部出身であり、父親としては法律関係の仕事で稼いでもらいたいと期待していました。
しかし、マルクスは哲学にハマり、法律よりも哲学の勉強を優先します。
このことに対して、家族はマルクスに対して失望してしまいました。
哲学への熱中度合いは強烈なものであり、父親が亡くなり、稼がなくていけない状況であっても勉強を優先してしまうほどでした。
パトロンの支援さえも使い果たす
カール・マルクスの浪費癖は、親友さえも困らせることになります。
マルクスは自分の研究を進めるために、パトロンから金銭面を支援されていました。
しかし、そのような支援もすぐに無くなります。
支援してもらうもすぐに金を使い果たし、パトロンに支援を懇願するも、またすぐに使い果たす。
このような生活を、常に行う人物でした。
マルクスを支援したパトロンとして有名な人物が、フリードリヒ・エンゲルスです。
彼は実業家として財を成しており、多額の支援を行なっていました。
支援だけではなく、マルクスの浪費癖によって生じた借金も代わりに精算。
また、「ドイツ・イデオロギー」や「共産党宣言」といったマルクスの著作にも参加したことから、マルクスを語る上では外せない人物になっています。
ただし、浪費癖によって友人を失ったこともあります。
マルクスと同じ社会主義者であったフェルディナンド・ラッサールは、マルクスの浪費癖や思想によって関係が悪化してしまったパトロンの1人。
株式投機によって財を成していたラッサールは、マルクスのパトロンとして支援していました。
しかし、段々と考え方が食い違うようになってしまい、関係が悪化。
その上、自身の株式投機が悪化してしまい、マルクスに支援することが難しい旨を伝えるも信じてもらえず、金額の変更はされませんでした。
結局エンゲルスのような仲の良い関係が築けぬまま、1864年に死去します。
関係は悪化したとはいえ、支援してもらっていたこともあり、マルクスはラッサールの死に対して次のような言葉を残して落ち込みました。
「古い仲間が次々と死に、新しい仲間は増えない」
(Wikipediaより引用)
家族よりも仕事優先なニート
支援金をもらってニートのような生活をするというカール・マルクス。
そんな彼はイェニー・フォン・ヴァストファーレンという貴族の女性と結婚し、子供を6人もうけています。
しかし、浪費癖のせいで常に必要最低限の生活しか過ごせませんでした。
マルクス自身も家族のために、働いたこともあります。
しかし、長続きせずすぐにニート生活へ。
なおかつ、せっかくの支援金もすぐに使ってしまうため、貴族出身とは思えない生活を過ごしていました。
しかし、エンゲルスの借金返済や親族の遺産相続などにより、たまに生活が楽になる場合もありました。
きょうのまとめ
今回はカール・マルクスの生活に関するエピソードをいくつか紹介しました。
簡単に記事の内容をおさらいしてみましょう。
① 浪費癖により家族仲が悪化
② エンゲルスやラッサールなどのパトロンから支援してもらい、ニート状態に
③ 家族を持っていたものの、浪費癖のニートのため常に貧困状態の生活を過ごしていた
支援してもらいながらも、浪費癖のせいで常に困窮状態だったカール・マルクス。
現在では大きな成果を残した哲学者ですが、当時は周囲に迷惑をかけ続けた人物でした。
今回の記事以外にも、カール・マルクスに関する記事を紹介しているため、是非読んでみるのがおすすめです。
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