17世紀フランス王国に「絶対君主制」を確立。
72年という異例の在位期間に、ヴェルサイユ宮殿建築をはじめ、数々な偉業を成し遂げた
フランス国王ルイ14世。
またの名を「太陽王」。彼は一体どんな人物だったのでしょうか?
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ルイ14世はどんな人?
- 出身地:フランス サン=ジェルマン=アン=レー
- 生年月日:1638年9月5日
- 死亡年月日:1715年9月1日(享年76歳)
- フランス絶対君主制を築いた、フランス史で最も有名な国王ルイ14世
ルイ14世 年表
1638年(1歳)パリ近郊サン=ジェルマン=アン=レーで誕生
1643年(4歳)ルイ13世が死去。わずか4歳でフランス国王に即位
1660年(21歳)スペイン王の娘マリー・テレーズと結婚
1661年(22歳)宰相マザラン死去。事実上、ルイ14世が全権を握る
1667年(28歳)南ネーデルランド継承戦争(現ベルギー)
1672年(33歳)オランダ侵略戦争
1682年(43歳)ヴェルサイユ宮殿を建築
1688年(49歳)ファルツ戦争(第2次100年戦争ともいう長い英仏戦争)
1701年(62歳)スペイン継承戦争
1715年(76歳)ルイ14世死去。曽孫のルイ15世が王位継承
フランス国王ルイ14世生涯
フランス国家のため!度重なる侵略戦争を決行
ルイ14世が在位した頃のフランスはヨーロッパきっての高い陸軍事力を有し、
敏腕財務大臣コルベールの財務対策によって財政再建に成功。
まさに向かうところ敵なし!の時代でした。
そこでルイ14世は在位中に4度に及ぶ領土侵略戦争を決行。
1667年、南ネーデルランド継承戦争による現ベルギー周辺の領土獲得に始まり、
・イギリス
・スペイン
との侵略戦争に情熱をかけます。
全盛期には、現在のフランスとほぼ同じ国面積にまで拡大。
しかし、晩年は侵略戦争は思うようにいかず、
また、度重なる戦争による莫大な軍事費と、ヴェルサイユ宮殿建設に始まる莫大な支出。
フランス財政に陰りが見え始めます。
そしてこの財政難は後継者ルイ15世時代にも続き、ルイ16世の頃、
とうとう市民の不満は「フランス革命」となって爆発するのです。
名言:「朕(ちん)は国家なり」
ルイ14世の名言として知られる、
「朕は国家なり(私自身が国家なのだ!)」
ここまでの言葉、どうして彼に言わしめることができたのか。
フランスはもともと多民族国家で東・西・中部フランク地域に分裂しており、「フランス」という国になったのも17世紀と意外と新しかったのです。
そんな国家がしっかりまだ統一されていなかった頃に
ルイ14世は72年という彼のほとんど全ての生涯をかけて「絶対王政」を確立しました。
没することのない太陽・・・つまり「太陽王」と呼ばれ、
この名言を言い放つことが出来たのも何だか納得ですよね。
豪華絢爛な全公開型ヴェルサイユ宮殿の生活
そんなルイ14世はヴェルサイユ宮殿を建築した王としてもよく知られています。
自らの国家権力を見せつけるために建てたこの豪華絢爛な宮殿に、たくさんの貴族を住まわせ毎日豪華な生活を送りました。
さて、宮廷での生活は一体どうだったのでしょう?
非常に規律正しかったというルイ14世。
起床から就寝までその毎日の行動は徹底的にマニュアル化されて、時間さえ見れば、王が今どこで何をやっているのか誰でも分かるというほどの徹底ぶり。
またどういうわけか、王と王妃の生活は起床から就寝まで全公開。
何と起床の儀には、特別許可された重鎮たち約100名が参列したそう。
そんな仰天のヴェルサイユ宮殿の常識。
しかし、ルイ14世死後の国王・王妃はこの全公開の毎日に気詰まりを感じ、誰も入れない王専用のプライベートルームや、別荘を建築するようになっていったそうです。
王の意外な特技だったバレエ
当時フランス王貴族の間では、ダンスは教養やたしなみのひとつ。
彼らは幼少期から熱心にバレエを学んだそうです。
そしてこのルイ14世はバレエの才能に非常に長けていて、様々な演舞会でも披露したそう。
当時のバレエは現代バレエと違ってよりステップ中心の踊りだったそうですが、
これをきっかけにパリ王貴族の間ではバレエが空前のブームに。
この頃、詳細な振付本まで製作されました。
一説によると、彼が「太陽王」と呼ばれたのは、好んで「太陽神アポロン」役を演じたからとも言われています。
きょうのまとめ
最後までお読み頂きありがとうございました。
フランス国王ルイ14世に簡単にまとめます。
ルイ14世とは?
② 「朕は国家なり」の名言で有名
③ 完全公開だったヴェルサイユ宮殿での暮らし
④ 意外な特技はバレエ
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