悲劇の首相・犬養毅の子孫と家系図を紹介!意外な著名人が目白押し?

 

日本にまだ憲法が確立されていなかった時代、護憲運動に奔走し、国民主権の実現に貢献した

犬養毅いぬかいつよし

内閣総理大臣となるも、時代の混乱によって暗殺されてしまったことで知られています。

今回はそんな犬養毅の子孫について。

犬養は決して多くを語らず、なにより政策の実現で自身の意志を示してきた男らしい政治家でした。

子孫たちもその一本筋通った気質を引き継ぎ、他分野で活躍しています。

 

犬養毅の子孫と家系図

犬養毅いぬかいつよし

礼装である大礼服を着用した犬養
出典:

犬養毅の家系図

本文に登場する人物を中心とした家系図です。

家系図
犬養毅家系図

犬養毅には2男1女、3人の子どもがいました。

長男のあきらと次男のたけるは、愛人・斎藤仙との子。

長女のみさおは妻の千代とのあいだに生まれた子でした。

健は三男という説もありますが、はっきりしていないため、ここでは次男として扱います。

このうち長男の彰は毅の妻・千代と馬が合わなかったため廃嫡。

家督は次男の健が相続することとなります。

長女の操に関しては、犬養内閣で外務大臣を務めていた芳沢兼吉に嫁ぎました。

政治家として活躍した犬養健

毅の跡を継ぎ、政治家として活躍したのが次男の健です。

健は東京帝国大学を中退後、作家として活動。

30歳を越えてから政治家となった少し変わった経歴の持ち主です。

第17回衆議院議員総選挙にて、毅が総裁を務めていた立憲政友会から立候補し、当選を果たしています。

1952年からは第4次、第5次吉田茂内閣法務大臣も務めました。

しかし吉田内閣は、第二次世界大戦後に勃発した造船・海運業界との収賄事件「造船疑獄」の影響で崩壊。

その折、健も公職を追放されています。

父親に引き続き、時代の混乱に巻き込まれてしまったという感じですね…。

ちなみに妻の長与仲子もすごい家柄の人物だったりします。

彼女の祖父・長与専斎は、江戸後期、緒方洪庵の適塾にて塾頭を務めた人物。

専斎の前の塾頭が福沢諭吉といえば、そのすごさもわかりやすいですね。

 

現代で活躍する子孫

犬養毅の子孫たちは、もちろん現代でも活躍しています。

その面々には意外な著名人もいたりするんですよ!

犬養拓

犬養拓さんは

・ゲストハウス「有隣庵」

・雑貨店「美観堂」

・スイーツショップ「はれもけも」

といった、岡山の人気スポットを多数経営する「株式会社有隣」の代表。

多彩ですよね!

「心の豊かな暮らしを作る」をモットーに今後は教育の分野にも進出していきたいと話します。

拓さんは毅のひ孫にあたり、父親の康彦さんは次男・健の息子です。

実は母親のれい子さんにしても、「株式会社クラレ」や「中国合同銀行」などの社長を務め、大原財閥を築き上げた大原孫三郎の系譜だったり…。

辿ってみるとそうそうたる面々が姻戚関係を結んでいるんですよね。

拓さんもそういった先人たちに負けない個性派経営者なので、今後どんな活躍をしてくれるか期待です!

安藤桃子・サクラ

犬養毅の次男・健には妻の仲子のほかにも、荻野昌子という愛人がいました。

その愛人とのあいだに生まれたのがエッセイストの安藤和津かづさん。

俳優・奥田瑛二さんの妻です。

奥田さんがまだ役者として売れていない時代、公園で野宿をしていたところ、和津さんが自宅に泊めるようになったというユニークな馴れ初めがあるこの夫婦。

ふたりのあいだに生まれたのが、作家・映画監督の安藤桃子さん、女優の安藤サクラさんです。

サクラさんは高校時代から女優を志し、父の奥田さんが監督を務めた映画『風の外側』にてデビュー。

この作品には両親も出演しており、姉の桃子さんは助監督を務めています。

家族総出で作り上げた作品なのですね。

2014年に桃子さんの小説『0.5ミリ』が映画化された際は、桃子さんが監督を務め、主演女優にサクラさんを抜擢しています。

ほんとに、これぞ芸能一家!という感じです。

そんななか、今後特に活躍が期待されるのはサクラさんでしょう。

2018年にはNHK連続テレビ小説『まんぷく』にて主演。

同年、リリー・フランキーさんとダブル主演を飾った映画『万引き家族』が、カンヌ国際映画祭にてコンペ部門最高位のパルムドールを受賞しました。

役を演じるため、私生活からその人物になりきろうとするストイックな役作りに定評があり、海外でも「日本にすごい演技をする女優が現れた!」と注目されているんですよ!

こう見てみると、安藤家になっていきなり芸能の才能が花開いたように見えます。

しかし、考えてみると毅の次男・健は政治家になる前は作家をしていました。

関係がなさそうに見えて、よくよく辿ってみるとどこかに共通点があるのがおもしろいですね。

 

きょうのまとめ

犬養毅の子孫を辿ってみると、ほんとにいろんなところで著名人につながっていることに驚かされます。

政界だけでなく、実業界や芸能界、さまざまな分野で子孫たちが活躍していました!

最後に今回のまとめです。

① 犬養毅の息子・健は吉田茂内閣で法務大臣を務めた政治家。作家としても活動していた異例の経歴の持ち主。

② ひ孫の犬養拓さんは、岡山でゲストハウスやショップなどを経営する「株式会社有隣」の代表。「心の豊かな暮らしを作る」をモットーに目下邁進中!

③ ひ孫の安藤桃子さんは作家・映画監督。安藤サクラさんは国内外から注目される実力派女優。

首相になった時点で、命を狙われることをある程度覚悟していたという犬養毅。

その凛とした立ち居振る舞いは、子孫たちの指標となり、それぞれの活動を支えていることでしょう。

 

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