私って何?宇宙って何?コペルニクスの定理について

 

私って何でしょう。

あなたって何でしょう。

私たちの住んでいる地球って何でしょう。

宇宙って何でしょう。

やっぱり地球ってこの広い宇宙で見て私たち生命が存在する特別な星なのでしょうか。

それとも地球みたいな星ってこの広い地球で見たらどこにでもあるのでしょうか。

宇宙人ってヤッパいるのでしょうか?

20世紀に立てられたあるひとつの仮説“コペルニクスの定理”からこのテーマを語りましょう。

 

コペルニクスの定理とは

そもそも、“コペルニクスの定理”とはなんでしょう。

コペルニクスは天動説全盛期に地動説を唱えた人です。

つまり天動説では、地球は太陽系の中の中心にある特別な存在、ということになりなす。

しかし地動説では、地球は太陽系の周りを周る数多い惑星のうちのひとつにすぎません。

要点はここです。

“コペルニクスの定理”とは、

「あなたは特別ではありません。この広い世の中においてものすごくありふれた存在のひとつですよ」

という仮定です。

 

コペルニクスの定理が正しいなら

そもそも宇宙は広すぎてわからないことだらけです。

でもなんとか解明しようとするのが学問です。

その手掛かりにしようとしたのが“コペルニクスの定理”です。

もし“コペルニクスの定理”が正しいなら、今の地球はどうなりますか。

私たちのような生命はこの広い宇宙には当たり前となります。

実際最近の論調として、生命のある星は宇宙にウンとありますよ、というのが主流です。

 

動物園仮説

本当でしょうか。

「んじゃ、なんで宇宙人は私たちに会いに来てくれないの?おかしくね?」

という疑問があります。

そこで登場したおもしろい仮説。

それが動物園仮説

つまり、宇宙人が地球人と会わないちゃんとした理由があるんですよ、ということです。

その理由とはつまり、宇宙人が地球人と会うのはリスクがあるから。

何がリスクかと言えば、

・地球を混乱させてしまうから

・地球に自力で発展してほしいから

など。

まさに“動物園のオリの中”のようなあつかいです。

 

コペルニクスの定理の提唱と完全宇宙原理

本当でしょうか。

ちなみに“コペルニクスの定理”が唱えられたのは1948年です。

宇宙の成り立ちというのは、今では主に“ビッグバン理論”で知られております。

ある瞬間に大爆発して宇宙の広がりが始まった、というアレです。

ところが、それまでに支持されてきたのは“完全宇宙原理”です。

つまり、“みんなそんなに変わらない”のは場所だけでなく時間も、ということです。

ところが、エドウィン・ハッブルが「宇宙の膨張」を証明して、学会は「おやや!?」と流れを変えるしかなくなりました。

ちなみにエドウィン・ハッブルはあのハッブル宇宙天文台の名前になっている人です。

実はこの人、科学者としてだけでなく、ボクサーとしてもメチャクチャ強かったらしいですけれど。

アメリカ軍人としても少佐にまでなりました。

それでも、

「まだだ……完全宇宙原理は……死んではおらん……ゲホホッ」

とがんばって手向かう勢力が。

ヘルマン・ボンディらは“コペルニクスの定理”を提唱し、

「宇宙は広がり続けているけれど、宇宙の中でまた新たに物質が生まれてるの!」

どうだ!これで完全宇宙原理はまだまだ生きている。正解なんだ。

という理論を展開しました。

これを“定常宇宙論”と言います。

でも、時代とともに新たな観測発見が相次ぎ、

「“定常宇宙論”ってちょっと無理があるよね」

とあまり支持されなくなってしまいました。

 

きょうのまとめ

最近は

「宇宙の膨張がそれまで想定していたよりも激しい」

として

「じゃ、そこになんか膨張させるエネルギーの存在があるはず」

“ダークエネルギー(暗黒エネルギー)”だ!

という論理が注目を浴びております。

また今後宇宙がどのように膨張し、あるいは収縮していくのか、もいろんなモデルが提唱されております。

はてさて、宇宙の神秘はどのように解き明かされていくのか、そして同様に“私”という存在も。

① “コペルニクスの定理”とは「宇宙の中で自分はごくありふれた存在のひとつにすぎませんよ」という仮説

② 地球人が宇宙人に会えない理由として「動物園仮説」が提唱されている

③ “コペルニクスの定理”をもとに定常宇宙論が展開されたが、今は支持が衰えている

 
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